ベツヤの愚痴エッセイ(超適当)
木島別弥
絶不調な欝期に始める自作語り
世界でいちばん面白い小説とは何か。それは自分が書いた小説である。
いや、もう、最近、欝期で調子が悪いんだわさ。ぜんぜん、これといったものが書けないし、読むもの読むものつまらないものばかり。
世の中には、「小説が嫌い」という人たちがいる。マンガは読むが、小説は読まない人だ。作家は、そんな人のことも考えて小説を書かなければならない。
世界に、暇つぶしに読むには丁度いい小説というものがいくつかある。
たいていの小説は読むのが苦行だろうが、なぜ、小説というものが書かれつづけるのかといえば、ごくわずかに読むと楽しい傑作が存在するからである。
それは何かって。
世間には、「星の王子さま」や「オズの魔法使い」ですら読むのが苦るしくて、とても読んでいられないという人もいる。
鈍器本が流行っているという。鈍器のように分厚い本だ。読書家は、とても真似できないような読むのが困難な傑作を愛読書にしておきたいのだろう。
私には無理だ。書くなら、できるだけ短く書け。
あんまり長く書くな。最初は面白かったのに、長すぎて、読むのが疲れたから面白くはなかった小説をたくさん読んだ。読むのは苦しいのだと、小説家も出版社も思い知るべきだ。
そのうえでいいたい。
これは読まなければ損だろうという、かゆいところに手の届く、よく考えられて作られた世界一面白い小説があるのである。
それは、自分が書いた小説である。
私の場合は、「抽象玉座物語」を最高傑作とする。
自分でこれは「星の王子さま」より面白いな。マーケティングがうまくいけば同じくらい売れるだろうと思っている。
「抽象玉座物語」が書かれるまでは、「失天界報告書」が私の最高傑作だった。
その前は、「この神は脆弱だ」というSF小説である。
(「失天界報告書」は「へげぞぞ超短編小説集第四期」にある掌編である。)
本というのは、初めて読んだ本はどれでも面白いという。私もそうだった。読み始めた数冊はむしゃぶるように読んだものだ。
みんな、私の小説を読まないというのか。
もう、これから、私が新しく傑作を書きあげる可能性は少ないため、自作の解説をしたり、あとは、私の愚痴を書き散らすためにこれを書いていくことにした。
私の小説は、長編1作、短編56作、掌編422作(第一期から第五期までで391作。第六期に31作)、エッセイ20作、ランキング6作ある。
とてもじゃないが、作者以外、まともに把握している人もいないだろうと思うのだ。この中に私の書いた傑作はある。確実にある。
しかし、それはマーケティングをあまり意識しないで書いた。
このまま、さっぱり筆の進まない中、苦労して独創的な傑作を書こうと努力するより、自作語りをまじえた愚痴エッセイを連載した方がまだマシなのではないかと思うに至った。
私の書いた小説は、私にしか面白くないのかもしれない。
しかし、私は、自分の書いた小説が人類史上屈指の傑作群であると信じてやまないWEB作家のひとりなのである。
私の小説を読みたければ、「抽象玉座物語」か「失天界報告書」のどちらを読んでいただければ、ああ、この作者のいっている小説の面白さの水準はこの程度かと具体的にわかるであろう。
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