第5話放送 話題:アニメ

 (♪なんとなく軽快な音楽)


 「ゆにポテの『IT's Show 話 Time!』」(がっつりエコー)


ゆ:皆様、陽が落ちても暑さの残る夜のひと時、いかがお過ごしでしょうか。バーチャルパーソナリティの私「ゆにポテ」と、


敷:アシスタントの敷知です。


ゆ:今夜もこの二人で、まったりゆったりお届けしちゃいます。


 この番組は、平成初期をテーマに緩くトークして行こうというコンセプトでお送りします。

 私の番組単体というわけではなく、ぴぽこさんのチーム「ANSWER」の一員となって、リレー形式でラジオをやって行こうという、そういう企画の一環です。


 って、ん? あれ? また平成元年をやるんですか?


敷:だって、平成って31年までですよ? 平成10年ってもう平成初期じゃないですもん。それに前回も言いましたけど、平成10年を過ぎると景気が後退しまくって暗黒期に入ってきますからね。

 まあ、平成〇年くらいっていうだけで、そこまでこだわってやってきたわけじゃないですから。


ゆ:では初心に帰って、今回はどんな話題にしましょうか?

 そういえば、プレ放送の時に当時は質の良いアニメが多かったって話をしていましたよね。


敷:ああ、逆襲のシャアにからめてそんな話をしましたね。

 ゆにポテさんは、アニメ映画というと何を想像します?


ゆ:そうですねえ。スタジオジブリと名探偵コナンの映画でしょうか。


敷:スタジオジブリというと「風の谷のナウシカ」が有名なんですけど、厳密にいうとナウシカはジブリ製作ではないので、一作目は「天空の城ラピュタ」だったりするんですよね。で「となりのトトロ」と「火垂るの墓」の同時上映があって、その翌年、平成元年に放映されたのが「魔女の宅急便」。ちなみに私が一番好きなのは「海が聞こえる」だったりします。


ゆ:あの……ちょっと爆弾発言しても良いですか?


敷:え? 良いですけど、誹謗中傷にならない程度にお願いしますよ。


ゆ:実は私、なんでジブリの作品があそこまで持ち上げられているのか良くわからないんですよね。もちろん宣伝費がわんさとかけられているからっていうのはあるのでしょうけど、それにしても過剰じゃ無いかって思うんです。

「君たちはどう生きるか」も見ましたけど、はっきり言って、他のアニメ映画とそこまで大きな違いがあるようには……


敷:……ラインギリギリすぎて、ちょっとドキドキしてしまいました。


ゆ:ダメなら警告来てアーカイブが消えるだけですから(笑)


敷:そうなったらうちらタダ働きですけどね。

 まず、聞きますけど、ゆにポテさんって最初に見た名探偵コナンの映画って何でした?


ゆ:たぶん「迷宮の十字路」だったと思います。「丸竹えびすに押しお池」って手毬唄を小っちゃい和葉ちゃんが唄うのが可愛いんですよ!


敷:ああ、ありましたねえ。それもだいぶ懐かしいですね。その頃と比べて、今って絵が各段に綺麗になっているって思いません?


ゆ:それは年月が経ったら技術が進化するんですから当たり前なんじゃないですか?


敷:技術は勝手に進化するわけでは無いんですが、まあそこはまず置いておきましょう。

 以前、次世代ハード戦争って話をしましたよね。実はその時に「ポリゴン」という3D技術が一世を風靡するんです。


ゆ:ポリゴンっていわゆる3Dの1パーツの事ですよね。そのパーツを無数に組合せて大きな物体として表現しているんですよね。


敷:さすがバーチャル、コンピュータ関係は強いですねえ。

 プレイステーションのヒットも相まって、飛躍的にコンピュータグラフィック技術が向上するんですよ。で、この技術が徐々に漫画やアニメの世界に浸透してくる事になるんです。


ゆ:あ! もしかして、ペンタブが普及した?


敷:お、鋭い! そうなんですよ! それまで机の上でペンで絵を描いて筆で色を塗っていたのが、ペンタブで広範囲を一瞬で塗れるようになったんです。しかも塗りムラ無し。


ゆ:漫画も今はペンタブで描くのが当たり前になってますけど、当時はGペンっていう物で描いていたって聞きますもんね。しかもスクリーントーンっていうのを切って貼り付けていたって。


敷:ですね。で、ここでやっと本筋に戻るわけですけど、漫画が昔Gペンで描かれていたように、アニメもセルという透明なシートに筆で描かれていたんですよ。


ゆ:ああ、セル画って聞いた事ありますね。今でいうレイヤーみたいな感じで絵を背景と登場人物に別けていたって。


敷:セル画のアニメって、いわゆるパラパラ漫画ですから、1コマ1コマを描かないといけないわけです。ですけど、デジタル描画だと一旦描いた絵を3Dグラフィックの技術で動かせちゃうんですよね。しかもカメラワークまでやれちゃう。つまりは、人手が圧倒的に少なくて済むんです。


ゆ:人手が少なければ、その分製作費は安くできるって話をゲームの回でしてましたよね。


敷:お、覚えていられて偉い!


ゆ:それ、全然褒められてる気がしないんですけど……


敷:ちゃんと褒めてますよ!

 で、それだけじゃなく、製作期間も短くできるんですよ。

 今、深夜アニメって四半期ごとに新しいものが作られてますよね。でも、昔は1作品を1年とかいう長さで、大事に放送してたんです。それって描画に人件費がべらぼうにかかったからだと思うんです。

 時間と費用がかかると、いかに手を抜くかという事に心血が注がれる事になる。その結果、手を抜くためには、同じ作品を長く放送した方が良かったんですよ。コマの使いまわしができますから。


ゆ:でも、手を抜いたら見ている側ってわかったりしないんですか?


敷:そんな目線で番組を見る人は当時あまりいませんでしたからね。ヒーローの変身シーンや必殺技のシーンが使いまわしとか当たり前でしたから。空を飛んでるウルトラマンを吊っていた線が丸見えだった時代ですもん。

当時は小さなブラウン管テレビが当たり前だったから、そんなに問題にはならなかったんですよ。


ゆ:ああ、画質が圧倒的に悪かったんですね。


敷:です。ところが、平面ブラウン管が普及するとテレビ画面って大きくなっていったんです。さらに液晶テレビも普及して、テレビ画面はさらに大きくなっていった。

そうなると、手抜きや荒さが目立つようになっちゃったんですよね。

 でも、そんなテレビアニメと違って、極力手抜き無しで作られていたのがアニメ映画だったんです。


ゆ:そっか! ジブリってそれが凄かったんだ!


敷:うん。初期の頃はね。影が丁寧に塗られてたりしてね。

でもそのこだわりが徐々に自分たちを変な鎖で縛っていく事になるんです。自然に聞こえるからって発声の訓練を受けていない芸能人を声優に起用したり、デジタル作画全盛の時代になってもセル画で製作してみたり。


ゆ:でも、そういうのって伝統技術みたいなもので、それはそれで味があるというものだったりしないんですか?


敷:そうじゃないってのは、右肩下がりの興行収入が物語っているんじゃないですか?

もうデジタル描画に目が慣れちゃった人からしたら、セル画って塗りムラやベタ塗りに目が行くようになっちゃっうんですよ。

それに、アナログで使える絵具の数とデジタルで使える色の数を考えたら、絵の綺麗さは段違いですからね。

そもそも、見る側はデジタルだとかアナログだなんて意識しませんからね。


ゆ:そっか。そうですよね。見る側からしたら、どっちも同じ「アニメ」ですよね。こんなに昔の技法でがんばりましたって言われても、そんなの単なる作り手のこだわりなだけで、見てる側には関係の無い事ですもんね。


敷:で、最初の疑問に戻るんですけど、ようはコアな信者以外に離れられちゃったんですよ。

しかもジブリって、文化や技術の否定、富の否定、変な自然崇拝と、どこか共産主義臭がする作品が多くて。昔からアンチも多かったんですよね。


ゆ:なるほどねえ。何となく私が「ん?」て感じた理由がわかった気がします。


 さて、番組の時間も残り少なくなってしまったので、ここでお便りのコーナーに行きましょうか。


「普通のお便り、略して『ふつおた!』」(がっつりエコー)


 今回のお便りは、ラジオネーム「ドゥルセ・デ・抹茶」さん


 ん? あ、気にしてはいけないところですか。そうですか。


「ゆにポテさん、敷知さん、こんにちは。夏休みの間、毎日日替わりでラジオをリレーしていくそうですが、皆さん、各々のコンセプトを考えていて楽しみです。

ちなみになんですが、平成初期以外にコンセプトの候補ってあったんですか?

次回の放送も楽しみにしています」


 だそうですって。どうなんですか?


敷:ありましたよ。最初はゲームの歴史をテーマにしようとしてました。好きなゲームシリーズを聞いて、それについてゆにポテさんと話そうって。ドラクエとか桃鉄とか。


ゆ:私、あんまりゲームやらないですよ。本当に話題になっているものにちょっと手を出す程度で。


敷:そう言うと思って止めたんです。もう少し興味のありそうな話題にしようって。


ゆ:……これもおじ様お姉様以外、あまり興味持ってくれて無いような。

まあ、ゲームのシリーズ紹介よりは話も広がりましたでしょうか。ようは敷知さんの企画力に疑問符が付くという事なんですね。


敷:……否定はしません。


ゆ:では、リクエスト曲にいきましょう。

「THE ALFEE」さんで「1月の雨を忘れない」

https://www.youtube.com/watch?v=ny0CiksSISg


 ……桜井さんの声が今と全然違ってて、ちょっと笑っちゃいますね。


敷:そりゃあ、桜井さんもう還暦過ぎてますもん。三十代のバリバリの頃と比べたら可哀そうですよ。高見沢さんだって、今と比べたらこの頃はもの凄い張りのある声ですよ。


ゆ:坂崎さんは……あまり変わらないですね(笑)


(♪なんとなく緩い音楽)


 さて、番組はそろそろ終了の時間となりました。

 この番組では皆様からのお便りをお待ちしています。下記のコメント欄に書き込むか、公式マシュマロがありますので、そちらにお送りください。

https://marshmallow-qa.com/amm8wm189wguwt

 お便りは平成云々関係無く質問等で構いません。平成初期の思い出とかがあれば非常に嬉しいです。平成〇年の○○みたいに注釈いただけると助かります。

 一緒に曲のリクエストも記載してくださいね。曲はいつの時代のものでも構いませんよ。少女Aでも、はい、よろこんででも。

 次回は平成3年~5年くらいを扱います。お楽しみにね。



 明日の放送は百合 一弘先生「「チームANSWRE」百合一弘ラジオーーー!」です!

https://kakuyomu.jp/works/16818622177411401997

 前回の怒涛の作品紹介の熱が凄かったですよね!

 私残念ながら一つも知らなかったんですど、あれでちょっと読んでみようかなって思いましたもんね!

今回もきっと百合への愛が溢れた素敵な放送になるんでしょうね。楽しみですね!

 では、明日の放送もお楽しみにね。またね!

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