第15話 私たち閉じ込められてる!?
え!? 何!? 停電?
目の前が真っ暗で何も見えない。まあ、そのうち目が慣れてくるから見えるようになるかな......
とりあえず安否確認しないと!
「光瑠は大丈夫?」
「この声は霞か。大丈夫だ。ただ、暗すぎて今は何も見えない!」
なるほど、光瑠は大丈夫なのね。
「ソファのある方に来れそう?」
「やってみよう。確かここにタンスがあったから、足をぶつけないように......ッタアア!!」
ゴンッという鈍い音がして、光瑠が叫んだ。
「え......光瑠? 大丈夫?」
「だ、大丈夫だ......タンスに小指がぶつかって、すごく痛い...」
それ大丈夫じゃないやつだよね!?
私が光瑠と話していると、誰かに後ろから服をギュッと掴まれた。手がブルブルと震えてる。もしかして......
「ユウちゃん...なの? 大丈夫?」
「す、すみません。やっぱり、う、噂でも怖くて......」
あー、あの将太くんの言ってたやつか...まあ、無理もないよね。あの噂話をした後にこの様だし......あとは、将太くんの安否を確認するだけか。
私は将太くんがいた辺りの方向へと声をかけた。
「将太くんは大丈夫? 光瑠みたいに小指ぶつけたりしてない?」
「大丈夫。柴田みたいに小指もぶつけてねえし」
将太くんの言葉に光瑠が「なんだと!!」と反応している。よかった、二人とも無事っぽい。
「わかった!」
今の私たちってまさかだけど...
「光瑠! 将太くん! ここに来る前にドアが開くかを確認してほしい!」
私の言葉を聞いてドアを確認してるのだろうか、ドアのある方向からガチャガチャとドアを動かそうとする音が聞こえる。しばらくして、光瑠と将太くんが判決を下した。
「開かない」
「確かに開かねえな」
光瑠と将太くんの言葉を聞いて青ざめた。もしかして閉じ込められた? でも一体、誰に?
リビングの体感温度がとても下がったような気がした。
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