第3話 グループ分け!?
あれからバスに揺られて一時間した後、私たちは無事にサマーキャンプが行われる場所に着いた。バスで寝ている光瑠を叩き起こして、バスガイドさんに言われるがままに集合場所に向かった。
サマーキャンプをする場所には大きな宿舎に広いグラウンドがあって、見た目は小さな学校みたいだった。
宿舎の中に入っていくと、広い玄関があって奥にある講堂室に案内された。バスの中にいた人が全員集まったみたいで、主催者と思われるおじちゃんが話し始めた。
「えー、今回は『夏を楽しめ! ドキドキ! ワクワク! サマーキャンプ!!』に応募していただき誠にありがとうございます」
ええ!!?? このサマーキャンプって、そんなダサい名称が付いていたの!? 初耳なんだけど!?
隣にいる光瑠をチラッと盗み見ると、おじちゃんの言葉を聞いてゲッソリとした顔をしていた。そして、私の方に向き直って「マジ?」っと言うようにおじちゃんに向かって指を指していた。
光瑠の言いたいことは分かる。おじちゃんの説明した名称の『ドキドキ! ワクワク!』のところを声色を変えて、高い声で言ったからね。周りの小学生にはウケていたけどね。高校生の自分たちからしたら、「何してんのこのおっさん?」で終わっちゃうからね。
「早速、このサマーキャンプですることを発表します。まず一日目、これは今日ですね。今日はグループで仲良くなってもらいます。グループは年齢が近いもの四人組で組んでいます。あ、でも高校生は六人で組んでいただきます」
へー、高校生は六人か。私と光瑠、小春と朝日は確定かな。あと二人は誰だろう。
「で、仲を深めていただきたいので、今日の昼ご飯と晩御飯は協力してグループで作っていただきます。中学生と小学校高学年の皆さんは大人の方がついていますので、安心してください」
へー、大人のサポートはあるのね。よかったわ、光瑠は料理下手だs...
「あ、大人の人数の都合上、高校生の皆さんは自力で作ってくださいね♪」
は!?
思いっきり主催者に裏切られた。高校生だけは危ないって!!
しかも光瑠は自覚なしの料理下手だし!
「二日目と三日目はその都度、お話させていただきますね。では、高校生の方から料理場所を案内します。高校生の皆さん! 玄関口に向かってくださいね♪」
へー、誰と一緒のグループになるんだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます