恐怖のサマーキャンプ
鳥羽 あかり
第1話 サマーキャンプ
お久しぶりね、ご機嫌よう。覚えてる? 私のこと。ほら、『“覗き”は犯罪です!!!』の...
あー、初めて読むから知らない。そっかそうよね。ご新規さんもいらっしゃるよね。
じゃあ、初めましての程で話すね。どうも! 初めまして。私は紫姫学園の高等部二年生、山吹 霞(やまぶき かすみ)です。
突然だけど、本題に入るね。今はなんと夏休み! 高等部三年生になっちゃうと、受験で夏休みも休みじゃなくなっちゃうから、今年はサマーキャンプに行くことにしたんだ!
ただ...問題があって。
「霞! 話と違うじゃないか! 小春さんはどこにいらっしゃるんだ!」
今はガッツリ幼馴染の光瑠から説教されているところです。
ああ、光瑠の紹介しなくちゃ!
私を説教しているコイツは幼馴染の柴垣 光瑠(しばがき ひかる)。私と同じ紫姫学園の生徒で同じ学年。ただ、勘違いしてほしくないのは、コイツはかなりの変人で、まあその変人っぷりが「知りたい!」って方は『“覗き”は犯罪です!!!』を読むことを薦めるね。
とにかく、今年の夏は楽しもうと思ってサマーキャンプを申し込んだところ、友達の小春が彼氏の朝日と参加すると聞いていたの。んで、その話を光瑠に話したところ「僕も参加する」とか言い出したってわけ...。でも...
「し、仕方ないじゃん! 私も聞いてなかったのよ、二日目から参加するなんて...」
そう! しかも今日の朝に知ったんだよね。今日は用事があって二人とも来れないみたいで、大学のオープンキャンパスに行くんだとか。
「じゃあ、二日目にはいらっしゃるということか?」
「そういうこと」
「そうか、なるほど」
光瑠はあっさりと納得してくれた。納得してくれるのと同時に、胸ぐらを掴んでいた手も離してくれた。ありがたい。危うく襟元が伸びちゃうところだったよ。
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