団地住民の児童による作文の写し

わたしのすんでいるところ F.H


 わたしは、Sだん地にすんでいます。まい日かいだんをのぼってうちにかえります。すこし大へんだけど、大すきなおうちです。

 わたしのお気に入りのばしょは、おどりばです。すずしくて、あかちゃんとあえるからです。よるになると、だれもいないへやからあかちゃんのこえがきこえます。でも、おかあさんは

「気のせいだよ」

と言います。

 おどりばには、たまにしずかな女の人がいます。お話しがあんまりできないので、その人がいたらわたしもしずかにします。その人はあかちゃんのおかあさんみたいです。この人のことも、おかあさんは

「そんな人いないよ」

と言ってこわがっています。でも、わたしはおどりばがすきです。

 わたしのおうちはすてきなところです。


――

・作文には、担任のものと思われるコメントが記載されていた。以下に書き写す。

 とってもよくかけています。でも、これは本とうのお話ですか? 

 Hちゃんのおかあさんとこんどお話しがしたいので、この作文をおかあさんに見せてあげてください。

 Hさんのお母様へ

 ご家庭での様子をお伺いしたいので、都合のよい日時を連絡帳にてお知らせいただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。


・この直後、この児童の家庭はS団地より退去している。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る