僕と青龍のゆくところ

花碧怜

プロローグ

「じゃあ、紡久つむぐくん。また来るから。何かあったら言ってちょうだいね。」

「、、、はい。ありがとうございます。漣華れんかさんケホッ、ケホッ。」

病室に僕の、咳とドアの閉まる音が響いた。

僕は、生まれつき心臓が弱くて15歳まで生きていたら奇跡とまでいわれている。しかし、僕は今16歳だ。担当医からも驚愕されるほどしぶとく、泥臭く生きている。

気づいていると思うが、僕の家族は、少し、いや結構冷めている。

だからとまではいわないが、僕の両親はお見舞いには来ない。来たとしても1年に1回あれば良いほうだ。

冷めている原因は、父にはもともと、愛している人がいた。しかし、それを父の両親が拒んで、僕の母と政略結婚させたかららしい。母もそんな父を愛せるはずもなかった。そして、2人とも義務的作業の一環で僕ができただけにすぎないと思っている。しかも、僕は物心つく前から、病室いにいた。だから、友達も恋人もできたことがない。看護師の漣華さんにはお世話になっているけど、それは業務の一環としての話だ。

結局、このことからいえるのは、僕はいつ死んでも良い命にすぎないのだろう。

『僕は誰からも愛されていない。』言っていて虚しくなるときもあった、しかし、もう慣れた。

そうして、考えていると心臓がドクンッ!となった気がした。

ピー!ピーピー!ピー!

あつい。体が芯から焼けるようだ。それになんか、ドタバタしてきた。機械の音もいっぱいする。

「、、、容態は!」

「も、、、、ません!心拍数がさ、、、っています!」

「電気ショック、、、をし、、、。」

「つ、、ぐ君!紡久、、、ん!目をさま、、なさい!」

あれぇ、漣華さんの声も聞こえる。なんでみんなそんなに忙しくしてるの?

そんなことよりも今度は、寒くなってきたよ、、、

もう、何も考えられない。

あぁ、これが死ぬっていうことか、、、

僕の人生何だったんだろうな、、、

そんな考えの中で僕は16歳という短い一生を終えた。

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