タイトル、内容に相応しい、鮮やかで豊かな表現で丁寧に書かれたディストピアものです。
自分自身で物語や絵や音楽などを作る事を規制されたネオトーキョー。
人工的な平穏の中から、変わろうと、変えようとしていく様子が、今現在の創作者達にきっとたくさんのメッセージを届けてくれると思います。
AIによる創作活動が一般化しようという、この時代に読むからこそ、心を強く揺さぶられるはずです。
一人の少年の存在が、他のメンバーへ希望を与え、大きなうねりとなってクリスマスに奇跡を起こします。
一年の終わりのクリスマスという時期はとても象徴的です。
創作というものへの強い愛、そして、創作者達のそんな愛を信じる心が感じられます。
もし、あなたが何かの創り手であるのならば、一度是非とも読んでください。
そして、もし小説を書く人であれば、この物語を構築する、言葉の一つ一つの美しさをよく噛み締めて堪能して頂きたいと願います。
作者は書籍作家さんであり、カクヨムで多くの人気作を今も書いている方なので、読みやすさや面白さは私が保証するまでもないでしょう。
そんな方が大事にする創作に対する向き合い方を物語を通じて知るのも、あなたにとってとても大きな学びとなるはずです。
もちろん、勉強などと堅苦しく考えなくても、楽しめる作品です。
是非、クライマックスに向けて感情が高鳴っていく体験を多くの人にしていただきたいです。