第4話 3aから4bへ 「これは完全にフィクションであり、実在の人物や団体とは一切関係ありません」

遠くから怒鳴るような声が聞こえてくる


その怒鳴るような声をあげながら近づいてくる


ドアが乱暴に開く


乱雑に散らかったデスクの上、右側にきっちり置かれたスマートフォンを手に取り操作する

「どーも、新田先輩。何か?もしかしてお土産のチョコ食べにわざわざ来たんですかー?」


新田「オイ!どーなってんだ?」

と左耳を触りながら怒鳴るように言い放ってきた


スマホの画面から目を離さず

「何の事ですー?」


新田「何がじゃねーよ!分かってんだろ?」


スマホを弄りながら

「だから何の事ですかー?」


新田「あの件どーなってんだ?!」


スマホから視線外さずに

「ちょっと良く分からないんですが、ここに何件かの該当するかもしれない情報をまとめた個人メモありますよ。相談記録や各種報告書はお分かりの通り正式な場所に保管されてますので、ルールどおり、正式な手順で、手続きして閲覧してくださいね。」


新田「そのブツじゃ分かんねーだよ!時間もねーんだぞ!これだから最近の・・・」


デスク右側所定の位置と思われる場所にスマホをきっちり置く

「はいはい・・・。では例のとこに行きましょうか」

デスクの上、左側に置いてあったボトルを手に取り開けて中身のものを口に入れ、蓋を閉め所定の位置へきっちり置いた後、少し反動を使い椅子から立ち上がる


デスク右側に吊るしてあった鞄を手に取りデスクの上に置く


ボトルを鞄の所定のポケットへ収納し、デスクの上のメモなどの書類はクリアファイルに入れ鞄のファイルを入れるポケットへ収納する

それらを収納する際もデスクの所定の位置に置かれたスマホから目線を外さず手慣れた感じでしまう


しまい終わってもその所定の位置に置いたスマホを食い入るように見続けている


新田「おせーぞ!早く来い!」


ため息をつきながらスマホをズボンのポケットへしまい

「はいはい・・・、今行きますよっと・・・」

首と後頭部を摩りながら面倒くさそうに新田の方へふらふらと向かう


新田の元に着くとすぐに

「新田先輩ー、さっきのやりとりこんなに時間かかってるんですよー」

と言いながらスマホのストップウォッチ機能の画面を新田に見せる


「今すぐついて来いって言えばあんな無駄な時間こんなに短縮できるんですよー」

と新田の顔を見ないでスマホの画面を見せながら言う


新田「また、そんなもん測ってたのか!?」


「本当は、敬語とかも使いたくないんですがね。口頭でもテキストでも文字数食いますし書くのも読むのも時間かかってしまいますからね日本語は、全部英語にしたいぐらいですよ。年間にしたら膨大な時間捨ててますよそれらのせいで。特に口頭で伝え合うのは言った言わないになりますし伝言ゲーム状態になりやすいですし、一回書けばそれら解消するのでホントもう文章だけで一元管理にしてほしいですよ」


新田はまた、はじまったか、という表情で歩き続ける


新田「メモ見せてみろ」


「どのメモか分からないので適当に渡します。違ってたら言ってください。他のメモ渡しますので」


そっぽむきながら渡す


新田「相変わらずキタねー字だな、簡単な漢字ぐらい使えよ。読みずれぇだろ。他人が読むかもしれないと想像してだな・・・」


まだ続きそうな発言を遮り

「まーたそれですか、耳にタコできてますよ」


新田「あ?何だって?!」

と顔を見てくる


「何でもないですー。」


新田「・・・。お前ちゃんと寝てんのか?クマひでぇぞ?それにちゃんと食ってんのか?元々痩せてるがまたひょろってきてるぞ」


「クマはそーいうメイクですよー!昨日の夜ご飯も焼肉でお米大好きなんで大盛ですよー!新田先輩、柄にもないご心配無用ですー。あ、そんなに心配ならごちそうしてくださいよー」


そんなやり取りをしているそばを複数人が慌ただしく走り抜けていく

その複数人の1人がスピードを緩め

「またはじまっちゃいましたよ!」

と、伝えると再びスピードを上げ走っていく

それを聞いた2人も照らし合わせていないのに同タイミングで走り出し急いでその後を追う

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