蒸気と機械が魔法を圧し潰す街で、盲目の少女はきれいな「色」に出会った。
- ★★★ Excellent!!!
魔法の王国が滅び、機械と論理を掲げる勢力が支配する世の中。
復興後の荒れた都市で、光は見えないが人の心を「色」として見ることのできる少女、ルチアは「魔法使い」への弾圧に怯えつつ、スラムで仕事を貰って暮らしていた。
そんなある日に彼女が出会ったのは、両腕を機械の義手に変えられた、うち棄てられた男娼ウデナシ。
圧し潰された魔法と暴走する技術のなか、歪な背景を引きずりながら、二人はどこへ向かうのか。
荒れた世相、君臨する機械機関、瓦解した魔法文明のちらばる残骸が目に見えてくるようなスチームパンク&ノワールファンタジー。