人生に倦み疲れた一人の男。当てもなく只
歩いて歩いて…その町にたどり着く。
ひっそり閑とした、ひと気のない町並み。
両岸に枯れた芒を侍らせた川が何処までも
流れて行く…。何処から流れて何処へ
行くのか。
此処は一体、何処なのだ?ふと、公園で
思い至る。
見た事も聞いた事もない、不思議な町。
『阿座斗町』
巫女装束の少女が語る、町の成り立ち。
神社の神主が町長を務めるというが…。
作者は知る人ぞ知るクトゥルフ神話を
日本の長閑な里山に齎した、しかしその
規模の広大さ、手に汗握る物語の展開と
世界観とは過去の作品により自明だ。
本当に、始まったばかり。
だが、間違いない。それは作者の作品を
知る者であれば誰もが予感するだろう。
この主人公が辿る運命を是非、共に
見届けられる事を。
イア! イア!!