第25話 吸血鬼と遭遇

「ブレスが来る前に殺るぞ!」

「アイオロス!無事だったか!」

「辻ヒーラーとやらに回復してもらったんだ!行くぞ!」


 アイオロスは大剣を構える。


「はっ!次元断!」


 マンティコアが唐竹割りに斬られ、真っ二つになった。凄い技だね。


「やあ、ヒーラーの方。助かったよ。俺はアイオロス」

「俺はジャミルだ」

「私はエウリールよ」

「アタシは辻ヒーラーのエミリーよ」

「リックだ」

「ニーアよ」


 アタシたちは自己紹介し合う。


「辻ヒーラーってのは何なんだい?」

「辻ヒーラーは通りすがりに回復魔法をかけて儲ける人のことよ!」

「そんなのがあるんだ?はい、金貨1枚」

「毎度あり!」


 マンティコアはアイテムバッグで持ち帰るらしい。


「それじゃ俺たちは帰るよ。またな」

「またね」


 アイオロスたちと別れた。


「俺たちは先に進もう」

「うん、わかった」

「え?まだ進むの?もう帰ろうよ…」


 ニーアの実力では太刀打ちできない難易度の層まで来ているのでちょっと可哀想だ。だけどアタシの回復魔法があれば死なないよ。


「先に人がいるよ。一人だ。おかしい…何でこんなところに一人で?」

「とんでもなく強いとか?」


 ニーアが前方に人影を発見した。挨拶しておこうか。


「こんにちは」

「おや…?人間が3人…。今日は大漁だぁ」


 様子がおかしい。


「近寄るな!吸血鬼だ!」


 リックが叫んだ。

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