短編小説 私の誕生日の秘密と選択

@katakurayuuki

私の誕生日の秘密と選択


 私は裕福な家で生まれ育った。小さいながらそれは私も気づいた。

 他の子が持ってないものも簡単に与えられるし、欲しいものは何でもくれた。かといってしつけは厳しく、遅くまで友達と遊んではダメだったし、けがをしたらそれはとっても厳しく怒られた。

  そして親は私のおめかしも色々してくれた。最新のブランドものだったりジュニアアイドルが来ている物があったらそれをいち早く手に入れ写真にとってくれた。それは私がアイドルなったり、とても簡単な化粧で色んな雰囲気に変わるのだと教えられたものだ。

 そんな親だが、一風変わった命令があった。それは一定期間に名前を変えてみんなで呼び合おうとしたり、急に引越ししたと思ったら学校に入る時誕生日やアレルギーもちではないがアレルギーがあると嘘を使なけねばならなかったのだ。

 その約束を破るとそれは烈火のごとく怒る親だったので私は従ったのだ。おかしい家族かもしれないけれど、それでも色んなものを与えてくれる。いつもは優しいお父さんとお母さんだ。

 そんなある日の事、両親が仕事で二人ともいない時、私の毎朝の仕事である。郵便受けから荷物を受け取った時、私宛の荷物があったのだ。

 それはとても珍しいものだった。今までそんなものはなかったのである。

 私は迷った。だが、相談する両親もいなく、初めての私宛の手紙ということでドキドキしながら部屋に戻ると、ハサミで綺麗に封筒を開けて読んでみた。

 そこには、

 「あなたの人生が変わるかもしれない。それでもあなたの隠された秘密を知りたければ、この場所に来なさい。」

 そこには、少し離れた所にある。さびれた遊園地の観覧車だった。

 私は午前中めいいっぱい悩み込んだ末、好奇心に突き動かされてそこの遊園地まで自転車を使って行ってみたのだ。

 周りは人がいなくなった遊具に建物がひしめいており、不気味なところだった。それでも遠くからでも見える観覧車目指して行くのだった。

 そこには大人3人がいた。少しボロボロの服を着た男女と、ピシッとしたスーツを着た男性が私を待っていた。男女は私を見て駆け寄ろうとしたがスーツの男が大声を出し引き留め、私はそれに驚き、この場はスーツの男性が支配していることを知った。

 スーツの男は言った。

 「君が今まで生きてきた人生何一つ不自由はなかっただろう。でもおかしなことはあったはずだ。たびたび転向すること。名前を変える事。周りのみんなに嘘をつくこと。率直に言おう。君は売られた子なのだ。この私の隣にいる二人が本当の両親。いつもいるあなたの両親は血のつながっていないただの他人だ。君は容姿端麗だからジュニアアイドルとして売るか、変態おやじに売るか迷ったが、あの金持ちの二人が君を買ったのだ。色んな服を着たりしただろう。君は生きたドール人形なのだよ。それ以外はどうでもよかったのだ。ただ、ここにきて、元の両親が君を買い戻したいと言ってきた。私はただのブローカーだ。お金さえ払われればどっちでもいい。だが、ここからは君が選ぶのだ。この元の貧乏な両親で過ごすこともできる。もしくはこのまま家に帰って裕福ながらもいびつな愛情を注ぐ両親を選ぶこともできる。

 さぁ、どうするかね?」

 いきなりの事で私は驚き、しばしフリーズした。今までの両親は本当の両親ではなく、目の前にいる二人が本当の両親。

 今までの生活に戸惑うことはあったがそれなりに楽しかった。

 じゃあ目の前にいる両親を選んだら、どうなるだろう?

 私は、迷いに迷った末、、、、


 ここからはあなたの想像にお任せします。

 少女はどちらを選ぶでしょう。

 そして、あなたならどちらを選ぶでしょう。

 愛があればいいのか?金があればいいのか?

 それとも、ほかに判断材料がおありで?

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