第2話 バズるか?炎上か?特進クラスの初バトル!
ルミナス・アカデミーの特進クラス棟は、まるで魔法のテーマパークのような輝きに満ちていた。星奈々美は、初日の緊張を隠しつつ、教室に足を踏み入れる。「おはよー! やっぱ異世界の学校ってテンション上がるね!」と、スマホを手に軽いステップを踏む。やはり最近の女子高生だ。異世界への対応も速い。しかし、クラスメイトの視線は冷ややかだ。特に、貴族位令嬢エレナ・フォン・シルヴァーナが、扇の様な物をパタパタしながら睨みつけてくる。「ふん、ダンスで召喚だなんて、ただの道化でしょう? 特進クラスを舐めないでほしいわね」と刺々しい一言。隣に立つ剣士少年カイトは無言だが、鋭い目でななみを観察している。
そこへ、担任の女教師ミランダが登場。長い黒髪と鋭い眼光の彼女は、特進クラスの指導者として恐れられる存在だ。「新入生、星ナナミ。早速ですが、特進クラスのルールを叩き込みます。初授業は模擬バトルを行って下さい」と宣言。教室の床が光り、円形の闘技場に変形。ななみは「え、初日からバトル!? 準備ゼロなんですけど!」と焦るが、ミランダは容赦なく対戦相手を指名――エレナだ。
「私に勝てると思ってるの? 笑えるわ!」エレナは高笑いし、杖を振ると巨大な氷のゴーレムを召喚。観客席の生徒たちが「さすがエレナ様!」「あの転入生、秒でやられるな」と囁く。ななみはスマホを手に、「よし、TikTokのノリでいくしかない!」と気合を入れる。SummonDanceアプリを開くと、新たな振り付け「風の精霊ダンス」が表示されている。「これ、めっちゃ流行りのダンスに似てる!」と、ななみはリズミカルなステップを踏み始める。腰を振ってターンすると、魔法陣が輝き、緑色の風をまとった鳥型の精霊が現れる。「ピュイー!」と鳴き、闘技場に突風を巻き起こす。
「よっしゃ、キター!」ななみはテンションMAXだが、精霊は制御不能で暴走。あちこちに突風を撒き散らし、観客席の生徒たちが「きゃあ!」と逃げ惑う。エレナのゴーレムが氷の槍を放つが、風の精霊がそれを弾き飛ばし、ゴーレムに突進。「待って、ストップ! 方向おかしいよ!」とななみが叫ぶも、精霊は聞かず。ミランダが「制御できなければ失格ですよ!」と警告する中、ななみは咄嗟に新たなアイデアを思いつく。「リズムで制御するんだ! TikTokだってテンポ命でしょ!」彼女はスマホでBGMを流し、ダンスのテンポを調整。ゆっくりしたステップに切り替えると、精霊の動きが落ち着き、ゴーレムを正確に攻撃。氷の巨体が砕け、エレナが「ありえない!」と絶叫する中、ななみの勝利が確定する。
試合後、教室は騒然。リリアが「ナナミ、すごいじゃない! でも、制御は練習が必要ね」と笑顔で声をかけるが、エレナは「偶然よ! 次はこうはいかないから!」と捨て台詞を残して去る。カイトは静かに近づき、「…面白い召喚術だ。だが、隙が多すぎる」と一言。ななみは「え、褒めてる? ディスってる?」と困惑しつつも、カイトのクールな雰囲気にちょっとドキッとする。
放課後、リリアに誘われ、ななみは学園の図書館へ。そこには、召喚術の歴史を記した古い書物が並ぶ。リリアが「ナナミのダンス召喚、古代の『舞踏召喚』に似てるのよ。もしかして、伝説の召喚士の再来かも」と興奮気味に話す。だが、書物をめくるななみの背後で、黒いローブの影が一瞬見える。「え、今のなに!?」と振り返るが、誰もいない。リリアも気づかず、「気のせいよ、ほら、勉強しなきゃ!」と笑う。
寮に戻ったななみは、スマホのSummonDanceアプリをチェック。新たな通知が表示される。「次のダンス: 水の精霊召喚。難易度アップ!」さらに、謎のメッセージが。「汝の舞は禁忌を呼び覚ます。気をつけなさい」ななみは「うわ、めっちゃ不穏! でも、バズるなら怖いものなしでしょ!」と自分を鼓舞。だが、窓の外で再び怪しい影が動く。学園の裏で、ななみの能力を監視する存在が静かに動き始めていた…。
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