第3章 論理的放棄と非論理的蜂起(9)
ハヤテはソファを半ば転がり落ちるように降り、バタバタと洗面所にやってくる。
「の、ノーチラスって……ノーチラスシステムっすか!? えっ、あの、MenDACoシステムの、あの!!?」
急な彼の様子に戸惑いながらも、ナギは頷く。興奮を落ち着かせるべく、彼の肩の上でMenDACoが光っている。
「そうだけど、言ってなかったでしたっけ」
「いや、初耳っす……マジすか、はあ、頭良いんだとは思ってたっすけど、まさかそんな……」
一種の縁故採用なのでスペックで採用された訳ではない旨を説明しようかとも思ったが、何やらひとりぶつぶつと呟くハヤテを見て、ナギは言葉を飲み込んで困惑する。
その日、ハヤテは就寝するまでそんな様子のままだった。そうなってしまった原因はついに分からないまま、些細な——けれどもどうすることも出来ないもやもやとした気持ちを胸に残して、ナギも眠りについた。
翌朝、ナギが目覚めた時には既にハヤテの姿はなかった。
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