第9話 迫る危険
─大地プログシング プログシング国立病院跡─
フレデリック「いやぁ……君がここに来る事はわかっていたよ、さすがは総司令、的確に当てるとは……」
ウォルフガング「また姉貴は月の魔法で未来を見ているのか……?!」
フレデリック「魔法だと?違うな、あのお方の感だよ」
ウォルフガング「なっ……お前も姉貴に踊らされてるヤツの1人か……!」
フレデリック「ふっ……言っていろ、行け、魔真兵」
魔真兵「了解」
ガシャンっ!バリバリバリイッ!
魔真兵は手に着いた機械から雷をウォルフガングに放った
ウォルフガング「雷か……!」
ガチッ……カチカチカチッ……!
ウォルフガングの手には氷の膜が出来上がり、前を覆う氷の盾になっていった
魔真兵「小癪な真似を……!」
バキュンッ!
バリィンッ!
魔真兵「ぐぁぉっ……!」
ウォルフガングは氷の盾の裏から銃を撃ち、魔真兵を1人倒した
ウォルフガング「クソっ……この銃はめんどくさいったらありゃしない……」
魔真兵「くらえっ!」
ブバァァァァァァッ!
魔真兵は滝のような炎をウォルフガングへ放った
ウォルフガング「なっ……服がッ?!」
ウォルフガングの来た医師の服に引火し、今にも轟々と炎をあげる寸前だった
ウォルフガング「クソっ……」
フレデリック「所詮お前もこの程度か……」
ウォルフガング「ッ……!」
ジュゥゥゥゥゥゥゥッ!!!
ウォルフガングは足元に大きな氷の塊を投げ、蒸気が大量に溢れ出した
魔真兵「なっ……煙幕だと?!出てこい!」
ブバァァァァァァッ!
また魔真兵は炎をそこかしこに放った
バサッ!
魔真兵「なっ?!布ッ……離れろッ……!」
魔真兵の頭には燃えているペスト医師の服が掛かっていた
サッサッ……カションッ……
ウォルフガングは倒れた黒板を盾に銃のリロードを完了させた
ウォルフガング「こんなに隙がないとリロード出来ないなんてな……」
バキュンッ!
魔真兵「ぐッ……」
バタンッ!
フレデリック「なかなかじゃないか……!ほら、もっと見せてみろ」
ウォルフガング「グッ……そうだ……!あの鍛冶屋さんの……」
ウォルフガングは杖を取り出し、魔法の構えを取った
魔真兵「させるかッ!」
魔真兵が機械を構えた瞬間……
???「遅かったなっ!」
スパッ!
魔真兵「かっ……かはっ……!」
飛んできたナイフが魔真兵の喉元に刺さり、倒れ込んだ
ウォルフガング「切断せよっ!スラッシュ・セレーネーッ!」
ウォルフガングは光に包まれながら杖で薙ぎ払うような動きをした瞬間、光の刃が魔真兵へ飛んで行った
ズバァァッ!
魔真兵「ぐふっ……あが……」
バタンっ!
フレデリック「貴様は……コイツの仲間か?」
アル「ああそうだ」
ウォルフガング「アル……?!なんで……?」
フレデリック「なぜコイツに肩入れする?メリットがないだろう?」
アル「すまないがメリットデメリットでアタシは物を考えないんだ」
アル「困ってる奴がいるなら命を懸けて守る、それがムスペルヘイムのやり方だ」
フレデリック「フフフ……ハッハッハ……全くバカもここまでくれば清々しいな」
アル「よく言われるよ、バカって」
フレデリック「ふっ……貴様らとじゃれ合うのはやめにしよう、さらばだ、最後の魔真兵と仲良くな……」
カツ……カツ……
フレデリックは病院の奥の暗闇に消えた
上級魔真兵「排除する」
ウォルフガング「行くぞ!アルッ!」
アル「わかった!」
上級魔真兵「消し飛ばす」
上級魔真兵は腕の機械をかまえ、ウォルフガングに放った
バギバギバギバギッ!!!
雷と共に結晶が飛んで行った
ウォルフガング「飛んでけッ!」
クルクルクルッ
スパンッ!
ウォルフガングは銃を魔真兵の頭へ飛ばした
アル「ッ……!」
カシャンッ……!
アルは靴のかかとに仕込まれたナイフを腕に刺した
グサッ!
上級魔真兵「離れろ」
ドゴッ!!
上級魔真兵はアルを殴りつけ、吹き飛ばした
アル「うぐっ……」
スチャッ……
ウォルフガングは魔真兵の隙をつき、頭へ銃を向けた
上級魔真兵「そんな脅しが私に効くとでも?」
ウォルフガング「さあな、だが俺が2本目の銃を持ってるかもしれんだろ?」
上級魔真兵「舐めるな……!」
バキュンッ!
黒く、細い煙が銃口から溢れ出す
ウォルフガング「運が悪かったみたいだな」
アル「いってぇ……ウォルフガング、無事か?」
ウォルフガング「無事だが……なんだその武器……?」
アル「昔の武器だよ、昔は
ウォルフガング「おぉ……だからそんなモンを……」
アル「ウォルフガング、アキの所へ行くぞ」
ウォルフガング「え?アイツのところ?」
アル「レミーが機会博覧会が閉館してる事を気にしてるんだ、もしかするとアキに仕掛けられた罠かもしれん」
ウォルフガング「わかった!今すぐ向かうぞ!」
異世界で僕は全てをやり直す 玖躰 延慶 @kyutai_sousakuzin
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