応援コメント

第1話」への応援コメント



  • 感想:淡く切ない初恋の記憶と、友情の温かさに心揺さぶられる物語

    この物語を読んで、まず感じたのは「これは、私の物語だ」と思わせるほどの強い共感でした。主人公・梓の心の揺れ動き一つひとつが、かつての自分の記憶と重なり、胸が締め付けられるようでした。

    1. 初恋の「あるある」が詰まった、リアルな描写

    好きな人・和樹との何気ないやり取りに一喜一憂する梓の姿は、まさに初恋そのものです。

    目が合っただけで嬉しくなる気持ち

    LINEが来ただけで舞い上がり、返信の一言一句に悩む時間

    「雪が好き」という些細な共通点を見つけただけで、世界が輝いて見える感覚

    これらの描写は、誰もが心の奥にしまっている甘酸っぱい記憶を呼び覚ますのではないでしょうか。特に、和樹からの「俺もそろそろ彼女用意しなくちゃ」という一言に、期待と不安で心がぐちゃぐちゃになる感覚は、痛いほど共感しました。

    2. 残酷な現実と、友情という名の救い

    友達との恋バナで「絶対に両想いだよ!」と背中を押され、希望を抱いた矢先に突きつけられる現実。和樹が声をかけたのが自分ではなく、裕子だったシーンは、息が止まるほど切なかったです。希望が一瞬で打ち砕かれ、その場から走り去る梓の姿に、自分の失恋の記憶が重なり涙が出そうになりました。

    しかし、この物語の本当の素晴らしさは、この失恋の痛みだけで終わらない点にあります。

    「好きな人が辛い人になっちゃうって、本当に辛いと思うの。」

    この親友・加奈の言葉は、この物語の核心であり、最大の救いだと感じました。楽しかった思い出が、ただ苦しいだけの記憶に変わってしまう失恋の辛さ。それを的確に言語化し、同じ痛みを分かち合ってくれる親友の存在が、どれほど心強いことか。

    ただ慰めるだけでなく、自身の失恋経験を打ち明け、「時間が解決してくれる」「いつか、和樹が辛い人じゃなくて、たくさん幸せをくれた人に変わるから」と未来への希望を示してくれる加奈の優しさに、読んでいるこちらも救われた気持ちになりました。

    結論:淡雪のように溶けても、心に残る温かさ

    タイトルにある「淡い雪」は、儚く溶けてしまった梓の初恋を象徴すると同時に、ラストシーンで全てを浄化するように降り注ぎ、二人の友情を包み込む温かい雪でもありました。

    失恋という辛い経験を通して、友情というかけがえのない宝物を見つけ、明日へ踏み出そうとするラストは、悲しいながらも清々しく、温かい読後感を与えてくれます。

    多くの読者が自身の経験と重ね合わせ、深く共感できる、珠玉の青春小説だと感じました。

    作者からの返信

    志乃原七海様

    応援コメント心より感謝申し上げます。
    文章から心の美しさが見て取れるようで、感動してしまいました。
    本当に素敵なコメントをありがとうございます。

    この物語はほぼ実話でありますので、共感して頂けた事がとても嬉しく感じます。
    読んで頂きありがとうございます!心より感謝申し上げます!