異世界を救った勇者ですが能力そのままで日本に帰還したので趣味の釣りを全力で楽しみます。

@saradamaki

プロローグ

第1話プロローグ

駿しゅん煉獄れんごく魔法!

しかし魔王には効かなかった。


「だあ!またレジストされた!しつこいんだよ!はよ死ね!!」


「しつこいのはそっちだ!このくそ勇者めが!砕け散れ!!!メテオスパーーーーーク!!!!」


しかし駿には効かなかった。


「「むきーーーー!!!」」


両者の掛け合いは力の抜けるようなものではあったが、その攻防は天を裂き地を砕くような激しいものだった。


掛け合いはアレでアレだったが。

両者の性格なのでなにも言ってはいけない。

ツッコミ禁止なのである。


「来やがれ!風神!雷神!」


駿が呼びかけると目の前の空間が歪み始めた。

空間の歪みから青鬼と黄鬼が躍り出てきた!


「はーい来ましたよ駿さん!」

「やー、風呂入ってたんですが今日は何ですかいなー?」


「2人ともあいつをボコれ!!」


「「ぎゃー!!魔王やないですかぁー!」」


掛け合いは更にアレのアレではあるが、2柱の鬼が参戦した事により周囲は更なる地獄絵図と化していく。


風神が全てを切り裂く竜巻を

雷神が周囲全てを範囲に落雷を

駿は全てを焼き尽くす極炎を

魔王が全てを呑み込む闇のオーラを


街と言わず国中でも収まらず、天体をも包むほどの濃密な魔力と魔力のぶつかり合いであった。




「‥流石にもう動けん。我の敗北である‥」


「‥カッコつけんなバーカ。俺も限界だわ‥」


激闘は2年にも及び、既に両者ともボロボロであったが、駿はなんとか立っており魔王は地に付していた。


ちなみに風神と雷神は随分と前にリタイア済みである。ナイスファイト!である。


この最終決戦の後、魔王討伐の凱旋をした勇者「安田駿」は姿をくらました。


人知れぬ山奥で転移魔法の研究を続けて、異世界へと扉を開いたと言う。


この物語はそんな異世界の魔王を討伐し、魔法とスキルを極めた、1人の変わった人物の物語である。

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