第3話 ザポリージャ戦線でなぜ突破できなかったのか?
陣地戦は過酷なものだと思う。
しかし、これは戦争であり――楽な戦争ごっこではない。
根本的には――バフムートで膠着状態となり、戦力、兵力を注ぎ込んだ。
このあいだに陣地を強化され――それがために強力な機甲師団を注ぎ込んでも突破できなかったのだと思う。
これによく似た戦いがあった。それはヒトラーの戦いである。
ゼレンシキー(もともとゼレンスキーと言っていたが、途中からロシア語読みを嫌いゼレンシキーとなった)は、ユダヤ人でありヒトラーなどは悪魔に違いないだろうが、どうしてもヒトラーと対比してしまう。
どうも似ている気がする――本人は嫌がるだろうが。
奇しくもかつてクルスクの戦いといえば、現代戦においても及ばないほどの、大戦車戦が展開された。
けっきょくこの戦いの勝者はスターリンであり、敗者はヒトラーである。
ヒトラーにも優秀な軍師であるマンシュタインという将軍がいたのだが、どうもヒトラーはマンシュタインに真っ向勝負を挑んだらしく――将軍がすぐに作戦を決行すれば勝てると言ったのに対し、ヒトラーは当時開発していた新型戦車〈タイガー〉の生産に合わせ、作戦を延期した。
どうやらそれがソ連軍の陣地構築に有利に働いたようだ。いたずらに時間を無駄にしてしまえば倍返しを食らうという――典型的な好例である。
それが――なんというかゼレンシキーと似ているんだな。ついついヒトラーと比較してしまう――似ている。
前の章でも述べたが――米軍の作戦本部でもバフムートにこだわらずにヘルソンから攻めよとか助言していたのに――あえてそれを無視し好機を逸した――そんな気がする。
このあたりから米軍の参謀たちと反りが合わなくなっていったとか、噛み合わなくなって様々な支障を
――そう言われていることである。
もう一度いうが――ヒトラーとゼレンシキーが似ているのは――正確の激しさと、なにかにこだわるのがどうしても似ている気がする。
ヒトラーはクルスクでも戦車にこだわって失敗したし、その前のスターリングラードの戦いでも占領にこだわって敗退し一〇万もの兵士を失った。
それもヒトラーのこだわりだった。
――今回のゼレンシキーのこだわりとどうしても似ている気がするのだ。
彼も頑固なところがあって――かずかず失敗を繰り返している。
――似ている。
さて――それは政治的な意味が強いが、実際の戦闘はどうであったか?
結論から言ったら――やり
――ではどうすればよかったか?
実際の戦闘では――見事に作戦が失敗し、ウクライナ軍の撤退ということになった。なので――予の考える作戦は不可能だったのかもしれない。
それも踏まえながら――読んでいって是か非かを問うてもらいたい。
まず――戦争は過酷である――ということをご理解いただいて。
敵陣を突破するには――まず一点突破である。
一点に集中して砲撃で穴を空け――
これはちょっとナポレオン戦術に似ている。――そうは言うが、一点集中――ただそれだけなのである。
砲爆撃――あらゆる打撃力を――ある短時間に集中し、帯状に破壊する。
――つまり埋まっている地雷をすべて吹っ飛ばす――ただこれだけである。
万が一地雷が残っていては困るのでブルドーザーを横一線に配置――一斉に推し進めて進撃し、その後ろに機甲部隊がつづくのだ。
応用を利かせば――廃車寸前の戦車を押し立てて進む――どうせ廃車なのだから処分費用がかからなくて済む。
自動運転ならなお良いが――昔の日本軍なら特攻志願で兵を送り込んだだろう。
あとで勲章でも授与すれば――親がありがたがって涙を流すだろう。
もうひとつ提案するとすれば――日本の廃棄するはずだった七四式戦車をウクライナに送ればよかったと思う。
――武器三原則に引っかかるではないか?――武装を取り外せば良い――どうせ地雷処理だから武器はいらないのだ。
ウクライナ戦争こうやったら勝てた!? @shigeru000furuse
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