転校初日

matsumo

転校初日


4月。僕はここに引っ越してきた。ランドセルを背負って、知らない学校へと歩みを進める。

しばらくすると、学校についた。僕は自己紹介をして、席に座った。

席に座ったら、隣の人が、話しかけてきた。


「あれ。君って、僕の生まれ変わりなのかな?」

「どうしてそう思ったの」

「だって君、楽しいときに、ニコニコッて笑うでしょ」

「そりゃ大体みんなそうだと思うけど」

「いやいや。他のみんなは、ニコッって笑うんだよ。でも君は、ニコニコッって笑うから」

「分かんないな。君もニコニコッって笑うの?」

「いや。僕はそうでもないよ」

「そっか」


僕は前を見た。知らない先生に、知らないクラスメイト。黒板消しとかは、大体知っている感じのやつ。


「……もしかして、今も?」

「そうだよ」

「君ってちょっと、変なんじゃない?」

「どうして?」

「意味分かんないもん」

「分かるでしょ。分かんない方が意味分かんないよ」

「うーん」


隣のこの人も、やっぱり知らない。

「難しい顔をしているね」

「だって、そうだから」

「そうなんだ」

「そうだよ」

「まぁでも、とりあえずよろしくね」

「あ、うん。よろしくね」


ニコニコッ!

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