住んでる場所が限界集落過ぎてダンジョン探索者が俺と爆乳しかいないんだが。〜戦闘特化型死に戻り能力持ち探索者の成り上がり
ちんこ良い肉(ジンベエザメ)
第1話 最低の職業
この世界でもっとも糞な職業とはなんだろうか、間違いない、探索者だ。
殺しで金を稼ぐばかりか、それを見世物にして金を二重取りする、見事なまでの一本糞だ。
そしてそんなクソクソクソ職の糞山の一員が俺だ、クソッタレ
■■
十年前、この現実はファンタジーとの融合を果たした。
理由は、分からない。ただその日を境に世界は一変した。スキル、クラス、魔術、モンスター、マジックアイテム、空想にしか無かったそれらとロマンは数多の若者がダンジョン探索者と言う職業に駆り立てた。
そして、人類の4割近いダンジョン殉職者を引き換えに人類が手に入れたダンジョンの産物により、各国はどんどん豊かになり、国際紛争も衝突もみるみるうちに小規模になり、世界は豊かに、平和になった。
各国首脳陣の中から何人も自殺者が出る、各国家が異常なまでにダンジョン攻略政策を推進していく、マスコミや配信サイトを介した探索者への異常で過剰な神格化など奇妙な事が立て続けに発生したが、概ね理想の時代と言っても良い、人類の黄金時代が到来する事になる。
そして黄金時代を築いた、探索者という職業はある種のカリスマ、憧れとなった。学歴、職歴と言った、面倒な事をコツコツやってきた積み重ねが無くとも、人生を一発逆転させられる夢の職だからだ。
中堅探索者ですら、弁護士医者並の破格稼ぎと社会的位置を得られる
それ故に人生を一発逆転しようとするもの達は迷宮に潜り、そして死ぬ。潜ってしまえば分かるが、迷宮は文字通りこの世の地獄。こちらをいかに油断させるか、いかに餌をばら撒き下層に向かうように仕向けるか、いかに弱ったところにつけ込むか、迷宮そのものが悪意を持っているのではないかというほど理不尽な死が頻出する。迷宮探索者殉職率は9割を超す。
脚光を浴びた一人の探索者の下には3000人の死体が埋まっている、と言うのは迷宮における格言だ。
破格のリターンも命をベットするには全く足りない。
さらにダンジョン探索と言うのは他者の縄張りへの侵略。FからSまでの探索者ランクはどれほど屍の山を築いたかの指標。ダンジョン配信というのは生物がぶっ殺されるのを見る悪趣味なエンタメ。
まさにクズが幅を利かせる時代だ。そう、俺の様なクズが。
俺は一月前ここの探索者となった探索者だ。鷹風町と言う限界集落のダンジョン。そこに潜り、魔物を殺し、日銭を稼いでいるクソ野郎だ。
迷宮へ潜る理由?そんなの決まっている。でかい家、いい女!美味い飯!全部欲しいからだ。俺なんざより遥かに清く正しい皆様方は、即物的な欲求だと呆れるだろう。しかし俺はこうしか生きられない。クズだからな。俺は世界で一番幸せになりたい。地位も、名誉も、財も、名声も、女も、車も、家も、全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部俺は手に入れたい。その為に俺は探索者になった。
俺に長所はない。頭は悪く、顔はギリ並程度、身体能力はF級の探索者相応、人格面はもはや論外だ。そんな凡人以下のクズが成り上がり、世界で一番幸せな人間になるにはこれしか無い。最も探索者になっても可能性が“ある”と言うだけなのは分かってる。
そしてここはとある事情で流れ着いたド田舎、鷹風街。エンタメといえば天井のシミを数えることくらいしか娯楽のない、駅前のコメタがぶっちぎりで流行の最先端になるような腐れド田舎だ。
そして今いるのはクソカス限界集落の中でも飛び抜けてクソッタレな探索者ギルドだ。
自治体の寄り合い所よりも狭い8畳程度の空間に畳と机と書類があるだけのしょぼい空間、掃除が行き届いているが老朽化で今にも崩れそうな家屋、職員と言えば丑沢憂とかいう棺桶に両肩突っ込んでいそうな年齢のBBAが一人だけ。他の職員はいない。
当たり前だ。こんな町というのもおこがましい人口500人しかねえ限界集落には俺一人しか探索者がいない。掃除事務含めて一人で十分なのだ。
そして俺はババアにおはようとだけ言って頬杖をつきながら今日のダンジョンの様子を書いた資料が出されるのを待った。
その時バタンと探索者ギルドの扉が開いた。
さっきこの街には探索者一人しかいないと言ったろ。そういや、もう一人だけいた。
白髪に青い目をした齢16程度の140センチ程の女が俺の方へ駆け寄ってきた。明るさの中にかわいらしさと優しさを含んだ、上の中レベルの童顔。そこには人の良さと人懐っこさが溢れ出ている。
しかし何よりおどろくべきはその顔よりもでかい爆乳だった。こちらに駆け寄ってくるたびにばるんばるんぼいんぼいんと揺れる双丘に目を奪われる。
露出度を限界まで下げた白黒にピンポイントでオレンジを差した服の胸元は何にとは言わないが押し上げられててはち切れそうになっている。流石の俺も胸元の布さんには流石に同情の念を禁じ得ない。
そしてこの布虐待女さんは、これだけ容姿が優れているのにも関わらず、容姿を活かせばいくらでも金儲けられるのも関わらず、探索者とかいう殉職率9割超えのキ◯ガイしかやらねえ営利虐殺者兼バカ専用底辺職にわざわざ来てやがる。もはや脳に回すべき栄養を乳に吸い取られているとしか思えない。
乳のでかい女は馬鹿だというゴミみてえな俗説も、こいつ見てると頷ける。
「おはよう!愛しているよ、大友 円!」
その上何故か俺への好感度が異様に高い。そりゃもう、異常なまでに。
■
今日のミーティングを簡単に済ませて、俺は、飯食ったら迷宮行くからそれまで自由時間。ばあさんあんたが資料用意してくれた事に感謝してねえこともねえからゆっくり休んでろ。と言った。
俺の飯をもっちゃもっちゃと喰っていると乳がよって話しかけてきた。
「円くん!そういや昨日渡した私特性勉強ドリルちょっとやって見た?」
ん、ああ、悪く無かった。特に下ネタガンガンに使って面倒な事を解説してくれるのは結構分かりやすかった。
「君は高校生何だからね。ダンジョン探索もいいけど学生の本分は勉強さ!じゃあじゃあ私が昨日君に渡した本は読んだ?アレ言っちゃえばネトゲの友人に執着しまくって墓守ごっこしてる、情けない男の一人オナニーだけど面白いでしょ、君みたいな高二病患者はすっごく好きだと思うんだよね」
そう言って奴はケラケラと笑った。
「あーあとこれ、君この前私が家に言ってご飯作った時めっちゃ目ぇキラキラさせながらバクバク食べてただろ。ふっふっ実はあれからさらに改良を重ねて進化させたオムレツライスが完成したんだよ。ちょっと味見してみてくれたまえ」
そう言って弁当箱を開き、オムレツライスを箸掴むと俺の口の前に差し出してくる。
食ってみたが相変わらず美味い。端的に言ってしまえばだし巻き卵なのだが、味自体は薄いのに相当出汁に工夫が込められてるのか、薄味に感じない。単品で食っても米と一緒に食っても美味いだろうなという両立ができる飯だと感じた。
俺も料理には一家言あるが、こいつの料理能力は俺の更に上を行く。
正直俺に意味のわからない好意向けてくるキチガ◯女等と一緒に探索なんかしたくないが、飯が美味すぎて今の今まで切り捨てられてねえ。
あっという間に弁当箱が空になった。美味かった。
「うんうん、喜んでもらって私も嬉しいよ!私は君の為なら私に出来る事なら何でもするからね!私は君を愛しているからね!」
そう言ってドヤ顔で胸を張る。それに伴って何とは言わないが立派なお山さんがばるんばるんと上下に揺れる。
……何度も言ってるけどお前俺にやたら好意的なのなんなんだ?
「君は強くて優しいからだね!」
俺のどこが優しいんだよ。お前頭に脳味噌の変わりにうんこでも詰まってんじゃねえの
こいつが俺の目の前に現れたのは一週間前、
ギルドのババアと今後の方針を相談していた時だ。
俺でも気づかぬうちに鷹風町探索者ギルドとかいうあばら家に入り込んで俺に声をかけてきた。
「私とパーティーを組んでくれないかな。」
そう言ってきた時はそのデカパイに目を奪われた。
初めはデカパイとコンビを組めると言う、男の夢の現実化に小躍りするほど喜んだものだが。今では全く嬉しくない。
理由の分からない好意ほど、恐ろしいものはないからだ。
いくら他が良くても俺なんざに友好的という欠点がでかすぎる。
死んでる以外は健康と言う様なもんだ、気味悪い
しかしこの好意の理由は10日後分かった。
物凄い理由だった。
文字通り死ぬ程驚いた。
ただ、こいつは間違いなく俺の幸せを望んでいた、それだけは、間違いなかった。
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