第19話 子分といえば源ちゃん

兄貴分と慕い、寅さんには絶対服従と思いきや。随所で反乱も起こす。

「やるときゃあやる。」

謎の男・源公 名は源吉、生まれは関西方面。孤児であるという。

仕事は帝釈天題経寺の鐘つきをする寺男と思われがちだが、啖呵売のアシスタント、サクラの旅のお供、「とらや」の手伝いなどもする。寅さんの舎弟・登にも近いスタンスにも思える。


寅さんのトランクを代わりに持つシーンが印象的な源公だが、鞄持ち・荷物持ちにとどまらず、時には、どつかれ、時には、遊び相手にされ、挙げ句の果てには、2万円強奪されたりと、気の毒なくらい散々な目に遭っている。

「兄貴い。」

寅さんと源ちゃんの契りは本物だ。


寅さん、ありがとう。

人間、真っ当に生きていれば、慕ってくる人が出て来る。人徳形成は、嘘なく、正直に生きる事。

そんなことを教えてくれているようです。

だから、寅さんは、源ちゃんだけでなく、皆に好かれるのですね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る