誰かの小さな屁が、 誰かの大きな救いになるかもしれません

 放屁(もう一発変換できるようになりました)の第一人者、沈黙のおじさんさんの、放屁短編連作集です。てか、この方、三作全て放屁小説でございますw

 いやー、面白かったです。夢中で読んでしまいました。最後は「ブッ、ダ」で〆るとは、なんという荘厳かつ壮大な幕切れかと感心致しましたw
 ストーリーは、ヒロインの河合咲嬢が病気で入院した際、次々と「放屁が許されない沈黙の世界」(例えば、コンサートホール、野球場のヒーローインタビュー、お見合いの会食など)に転生してしまい、都度、プスーっとやらかしてしまい、犯人探しとともに、人生のピンチに陥る、というものです。

 毎度毎度「おならが禁忌」なシーンをしつらえて、しかもちゃんと皆を救済していく、んで最後はしょうもないダジャレで世に教訓を残す、という名人技を見せて下さいます。まるでイソップ寓話のようでございました。

 咲嬢の前途に幸せとメタンガスが漂うことをお祈りしておりますw

 これは間違いなくお勧めです。
 是非どうぞ。

 

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