死にゲー勇者と理不尽チート魔王の話

いつか -itsuka-

#0 プロローグ

──レクシア王国 中央広場

「勇者リゼル様万歳!」

広場に集まった観衆の地響きは広場を揺らしていた。

深くフードを被ったリゼルは壇上に上がり、呟いた。


「鎮まれ」


「…」

先ほどの歓声が跡形もなく消え去り、静寂のみが支配する空間に変わった。


「ようやくここまで来たか」


──これで”やつ”を。








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