その2 第七話 狙いすましたツーベースヒット!

第七話 狙いすましたツーベースヒット!


「ロン!」

「ロン!」

「ツモー!」

「ツモ」


「グスン。また飛びです……」 


 この日の私は少し負け続きで気が滅入ってました。そんな時って勝負手が来ても正しい対応が出来ないときあるよね。


 例えばこんなよ。

 対子が多いし刻子もあるので、(四暗刻でもやるかー)と発進した東4局の南家。 

 カコンカコンと牌は重なり9巡目には一向聴まで漕ぎ着けた。だけど!


ミズサキ手牌

三三1113466白白白南南


 ドラは二萬だ。とすればこの手は本当に四暗刻なのかという疑問が浮かぶ、ドラ付近の三萬なんて使われていて山にはないんじゃない? 役役メンホン三暗刻で跳満や倍満を目指すべきなんじゃないの?


 ここで四暗刻を目指すのはもしかしたら逃げかもしれない――


 役満ご祝儀は大きいからとかいう正しそうな言い訳をしてアガリ逃しをしても仕方ないと自分に言い聞かせられる方を選んでない?


 本当のことを言わないと。今の状況から、より勝てるのはどちらなの。


 この時の相手は青澤さんと常連さんと店長だった。

 相手の力量が高すぎるとリャンメンリーチが打てなくなる時がある。(どうせ出してもらえない)と思ってしまうのだ。私はこの時気が滅入ってたからそんな思考回路になっちゃってたけど、それではだめ! 気持ちで負けるな! この手は二塁打だ。 

 やぶれかぶれでフルスイングしに行くな。そんな役満作りは逃げだ! チャンスを自ら潰していては勝てる勝負も負ける。


 まぐれ当たりでホームランを目指すのではなく、狙いすましたツーベースヒット!


◆◇◆◇


 というのを書いた。けど、正直微妙だなと思ってる。まず、なぜやりもしない野球で例えてしまったのか甚だ疑問であるし。

 また、役満の価値が高いのは事実だからこれを逃げと言えるかはわからない。

 ただこれがもし役満ご祝儀のない競技麻雀やゲーム機の麻雀だとしたら? あるいはご祝儀比率の低い低レート麻雀のパターンならどうだろう。答えはルールやレートで変化するのもまた麻雀の面白い所だなと思う。

 もし世の中に『麻雀を極めた』なんて言う人が現れたら、私はその人の言う事は絶対に信じないだろうな。だってそんなの絶対に嘘だもん。

 極められるわけがない、人の一生程度の時間で。


 ああ、それでも。いつかはきっと、世界一麻雀を上手に打てる人間になりたいな。

 世界一になることは絶対できると思うの。だって世界一は必ず1人なれるんだから。その1人に私がなれないという理屈はどこにもない。でしょ?

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