閑話休題、の五(斬新さには敵わない)
子供の絵が飾ってたのを見たわけです。画力はもちろん子供の域を出ないけれども、発想というか、着眼点というか、そういったところの違いがその絵を掲示させるに至ったんだろうな、という感じ。そりゃあ歳も取ってるんだから今なら分かるが、小さな頃はそういう発想がなかったな、と思うわけで。
昔っから、そういう賞に縁がない。何かで一番になったことがない。いつも僕の前には誰かいる。劣等と無気力が育つには良い土壌って感じだな、と思う。現に今、こんなである。悲しくはない。当たり前の事ながら、一番は一人であるし、それ以外の人間の方が多いし。トップばっかり狙ってても疲れるし。言い訳っぽいなこれ。はい。言い訳です。これ。
ともかく、昔からありのまましか書けないわけである。イマジネーションの欠片もない。読書感想文がこの世でいちばん嫌いだった。本文丸写しで出したこともある。怒られた覚えはないので、出せばよかったんだろう。死ぬほど泣いた本の感想が絞りカスほども出なかったことすらある。もう、全くもって向いてなかったんだろう。今やこんな駄文を垂れ流すほどなのに。まあ、書けなくても大人にはなれるから問題ない。
そんな話の折にふと、現代美術の片鱗が見えた気もしなくはない。かの独裁者の描いたありのままの風景画が評価されなかったのとか、なんとなくそこらへんに通じているような、そんな気がする。結局、斬新さには敵わないんだろう。そして斬新さはすぐに腐る。結局こつこつやれる人間がいちばん強いんだって、そんなことは分かっているけれど、まあ、分かった上でやれれば御の字以上だよな、と思う。怠惰な僕である。とりあえず疲れてベッドから立てない。助けて。風呂が遠い。
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