連作短歌で語られる怪談です。雨童(あめわらし)という怪異に遭遇した雨の日の出来事を描いた怪談を、十の短歌で表しきっているところが素晴らしいです。怪談としての怖さと、童話的な要素を併せ持ち、短い中で少年の日の思い出としての感情が想起される一作となっています。