第2話.冷たい呼吸(140文字小説)
【あいまの白身】
世原久子 | 紬
@novel140tumugi
ゆで卵がひび割れてしまった。お湯の中にころころ転がる三個のうち一つ、楕円を縦に半分くらいのひび。まぁどうせすぐ剥くからいいやとボウルの水に浸せば、殻の合間につるんとした白身が照明を受けて光る。ほどよく半熟になっているかしら。その白さをぼんやり眺める。なぜだか少し、落ち着かない。
20:51 2025/5/13 97回表示
【部屋に誰かいる ※一部改稿】
世原久子 | 紬
@novel140tumugi
閉めたと思った窓が起きたら少し開いていた。加湿器の水が知らぬうちに補充されている。使い切ったはずの白だしがたっぷり残っていた。そんなことが続く。気味が悪いけれど調べようもないし、本当に怖いのは自分自身かもしれない。明日も何かあるんだろう。
全部食べたつもりのアイスが残っていたらいい。
21:56 2025/5/7 116回表示
【冷たい呼吸】
世原久子 | 紬
@novel140tumugi
冷蔵庫から呼吸のような音がする。ふぅ〜、少し間を空けてふぅ〜。壊れ始めたのかと思ったが、内部はしっかり冷え照明もついている。また、ふぅ〜。そもそもこれは本当に機械の音か? 恐る恐る触れると、冷蔵庫の表面がわずかにへこんだ。ふぅ〜。……向こうで何かが眠っているような気がする。
22:43 · 2025/5/12·93回表示
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