第0章 第15話

「雪菜にも?」

兄さんはそう話した。


「ええ。私に対しては他の人や華耶に言った様な悪口とかが一番酷かった。


華耶の苛めより酷かった。

私は黛達に変な渾名で呼ばれてもいたから」

私はあくまで冷静に答えた。


「変な渾名?」

柳さんは私にそう聞いた。


「ええ。私に対して男女と言う変な渾名を付けたんです」

私はそう答えた。


「男女?」

柳さんは私にそう聞いた。


「柳さんも先程から薄々、気付いていると思いますが、私が家でも先程からでも私は男っぽい口調が多いからそんな渾名を付けたんだと思います」

私はそう答えた。


「そうなんだ」

柳さんはそう答えた。


「ええ。


ですが・・・黛は今年の秋にいよいよ、苛めでは無く、ついに行動に移したんです」

私はそう言った。


「行動に・・・?まさか、華耶か雪菜ちゃんに手を出したって事?」

柳さんはそう聞いた。


「はい、その通りです。


黛は今年の秋、教室内でカッターナイフで私の腕を切り付けたんです」

私はそう答えた。


「・・・・」

柳さんは私の言葉に驚愕し、言葉が出なかった。


「最初、黛は華耶の事を切りつけようとしていたみたいです。でも、華耶の事を庇った私の腕を黛は切り付けたんです」

私はそう答えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る