第27話 テスト期間らしい⑤

「失礼します」


生徒会室のドアをノックしあけるとそこには生徒会長の新島先輩と書記の小鳥遊先輩おまけに副会長が居た。


「久しぶりだな高橋」

「久しぶりー莉央くん♪」

「お久しぶりです」


副会長から席に座るように促され席に着くと本題についての話が始まった。


「まずはテスト期間中に皆を集めてしまってすみません特にお2人には...」

「特に気にしてないから大丈夫だ、それに生徒会長として任期は全うするつもりだからね」

「私も特に気にしてないよ、むしろ頼りにされてて嬉しいよ」


そう、高校三年生だから進路とか色々あって大変だろうに、それに他の2年生の人が居ないって事は相当大事な事なんだろう。

じゃあなんで俺が呼ばれたのかって?俺が聞きたいね


「ありがとうございます、本題に入りますがテスト後に予定されている体育祭についてです」


「体育祭か、なら他の2年生の生徒会メンバーも集めるべきだったと思うがまた何かあるのか?」

「はい、本来テスト後に生徒会で話し合いをするつもりでしたが状況が状況なので」

「野球部の件か」

「野球部の件って何ですか?」

「あー高橋は休んでいたのか、まぁ簡単に説明すると」


俺が休んでいる間に野球部内部で喧嘩が勃発して部活停止処分を言い渡されたらしい、副会長曰く体育祭の部活動対抗リレーに野球部を参加させるかどうかという問題っていうことか


「別に他の生徒会メンバーも呼んで良かったと思うんですけど」

「あいつらは野球部と仲がいいからな、あんまり変に関与させると他の生徒から反感を買うかもしれない」

「それもそうですね、ならなおさら俺は居なくても良いと思うんですけど」

「実質生徒会に入ってるみたいなものでしょ」


あなたがこき使ってくるせいでしょ


「ぜひ莉央くんには生徒会に入って欲しいな?」

「残念ですけどそれは出来ませんね」

「暇人なのに?」


この人1発殴っても罪に囚われないよね!?


「こっちにも色々あるんです、放課後も正直生徒会に顔出すつもりはありませんでしたし」

「そうそれは悪かったわね」


本当に思っているのかは不明だがこの人にも人の心はあるらしい


「そうか、まぁこの案件は生徒会である俺たちが処理しておく、高橋はしばらく休んでくれ」

「はい、すいません」


そうして会議は一旦お開きになった、また放課後に3人で話し合いをするらしい、出来れば手伝いたいが最近志保さんが暴れる事が多いのでしばらくは志保さんを甘やかすターンになりそうだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

自殺から救ってくれたお姉さんは少しメンヘラかもしれません 芽衣 @mayrr_

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ