いきもの好きなら必ず満足する奇想天外な転生物語

本作は、主人公の女性・美琴が転生することにより16回の生を送る物語なのですが、総文字数で2万文字超程度の作品となります。要は、美琴がバンバン死にます。

その死にっぷりが非常に良くて、わんこそばか何かと思うぐらい、テンポよく死んでいきます。転生先のチョイスも作者様の感性が光っており、ミミズやらハシビロコウやら、バラエティに富んでいます。これらは、まだ生易しい方で、もっと、えげつない…いや驚くような転生先もあって、次は何に転生するのかというワクワクが止まりません。

各話はコンパクトながらよく練られており、基本的にはコメディ路線ながらも、それぞれの生物の不思議な生態が自然と理解できる構成になっています。ユニークな笑いの中に、命の多様性や神秘を感じさせてくれるところも魅力です。

いきもの好きなら必ず満足する奇想天外な転生物語だと思います。おすすめします!

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