石燕百鬼百四十噺

甘牛屋充棟

第1話 逢魔時

夕暮れ時。逢魔時。妖怪俺達の今日はここから始まる。

「さあ、百鬼夜行の時間だ」

「おうよ!」

俺の呟きに愛馬が勢い良く答える。いつも思うがなんでコイツはやたらと楽しげなんだ?

「そりゃお前、オウマガトキだからな!俺らの時間じゃないか!」

……「お馬が時」じゃないぞ?とは言わないことにした。

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