第25話
「先ほどから何を見ているのかな?」
と空を飛んで妖怪達と仲間達を観戦したいる者を見つけて横に来た
「ふん、ただの観戦だ。なかなかの強者ではないか君達は」
反応して答える者。その声は男の声なのか女の声なのか分からない中性のような声だ
「僕達は歴代の能力学園の生徒の中でも強い部類に入るからね。辞めないでほしい。でも、優勢なのはそっちじゃない?」
彼らの戦力は明らかに学生側の戦力より上だ。現在、互角を演じているとはいえ、劣勢なのは学園側だ
「十数年程度の若僧共に負けるわけがないだろう?戦闘経験、強さはこちら側が上だ。だが、神は君達を見捨てはいないようだ。幸運の加護でも授かっているのか?」
揶揄い程度の言葉に反応する久我
「幸運の加護?それがあるなら君達と戦うことがないことを祈っているよ?僕は戦いたくないと言ったのに上の判断で戦地に送られる。社会は幸運程度では人を幸せにできない。悲しいよね、慣れだけど」
ため息して続ける
「幸運があれば僕達の人生も変わっていたかもしれないね〜でも、それはもしもの話だ。結果は分かるだろう?人生は幸運だけで生き残れるような世界ではないことを、神は平等に試練を与えて、理不尽な現実を与える。
平等なんて人にとって都合が悪いモノばかりだ。不平等は人間にとって都合のいいことかもしれないし、悪いものかもしれないという片方がそうかもしれないし、もう片方はそうではない。
現実って、残酷で愛おしい・・・理不尽な現実だからこそ、大事なモノがどれほど重要なのか」
誰かを見て
「お前にとっての大事なモノはなんだ?」
隣にいる人間に問うと答えてくれた
「愛・・・愛があれば人は繋がる。愛は必ず貰うものではない。親に育てられず、育つ童がいる。愛がなければ人は人を繋ぐことはできないだろう。
愛がなけれど人は育つが心は育たない。その質問を答えると愛があれば人は繋がる。それはいいだろう、君の相手になってあげようか」
久我の質問に答えた者は少し離れて久我が攻撃するのを待つ
「やれやれ、僕は銭湯をしたくないんだよね
すぐに決着がついてしまうから」
久我はニヤリと笑って能力を発動させる
「!」
反応に遅れた敵は草原へ場所が移動した。どこの場所なのか魔力感知をしても分からなかった
(いつの間にか移動されていた・・・か。転移?それか別の力なのか?)
系統の分からない能力を使われたがある程度候補を絞る。
だが、それは違うのだ。転移系能力ではないから
それを気づくのは遅くなかった。
地が割れてマグマが上がるという異常事態が起きたことで異変であると気づく。しかし、すでに遅し。"その星"は破壊された
星を破壊するという想像のつかない状況であった。星が破壊されたのを見届けた久我は笑う
「これで終わりになれば僕の勝ちだ」
星を破壊するという範囲が規格外すぎる行為をした久我
久我桜の能力『創造神』
惑星創造の出来る規格外の能力。惑星創造、惑星破壊、ビックバン、ブラックホールを出せる最強の能力。
だが、この能力は能力創造がないという欠点がある。
能力創造できる海野玲よりできる範囲が限られているが能力学園大阪校最強という称号を持っている理由も分かる。これを対抗できる人はそういない
今回の場合は地球の隣に創造した。地球の軌道を変えてしまう恐れのあることをしているが魔法と能力で対策済み。
地球が太陽で回る軌道がおかしくなって生物が死ぬような環境へと変わらないように操作しているのだ
この力を使うと世界に影響出てもおかしくない。だから、銭湯をしたくないのだ。最終的に勝つから
大気圏を超えて酸素がない真空状態の宇宙の中でも普通に動いている時点で久我桜という男は異常である
「・・・生きているか」
元の場所に転移すると惑星爆発で死亡したと思っていた人物がいた。
そこまで驚いたような顔をしない久我。転移できる範囲が他の惑星まで飛べるとは思っていないと考えていたが予想通りみたいだ
「数百年前の人間なら惑星外に飛ばして別の惑星に送って惑星を破壊したら勝てると思ったけど死に際での覚醒かな?」
死に際に覚醒と言うより限界を超えて転移魔法の範囲を広げたの方が近い
「ああ、今のは流石に我でも危険だった。単位魔法の範囲を最大限ーいや、貴様の話した通り、覚醒に近いかもな。まあ、覚醒と言う過剰な話だが」
流石に今のは死にかけたと久我に向けて言う
(こいつはただ者じゃないね。あの大妖怪達よりもやばいんじゃないか?
5体を従えているような感じはないけどこいつが本気で動けばあの巨大な・・・八岐大蛇よりもヤバい被害を出す。さて、どうするか・・・)
実力で上下関係をはっきりするという弱肉強食の思考で動いても勝てるか怪しい。
今の技を連発するほどの余裕はあるが相手からしたら連続超広範囲転移を発動するほどの魔力が残るのかは怪しいので勝てると思うが今のように転移して逃げているので連続発動の前に殺しにかかるだろう
(大妖怪達ならば倒せる・・・いや、どうだろうね。妖怪は人間のような肉体を持つような怪物ではない。
こいつも妖怪系能力を持つのなら、惑星爆発でも生き残りそうだ。普通なら死んでいると考えるけど能力によっては宇宙空間でも活動できる。僕みたいにね)
自分のような規格外があるのだから他に規格外がいてもおかしくない。まあ、親族に集中しているが
「まだまだ遊ぼうじゃないか」
ロケットランチャーを出す久我。対して突然見たことがない兵器を出されて困惑するリーダ格
「発射!!!!」
とロケットランチャーを打つ。リーダ格は驚愕すぎて固まって直撃する。ダメージはないが見たことがない兵器に興味を持っている
「なんだそれは・・・人に向けるような南蛮の鉄砲ではないだろう?(なんだあの火力の高い鉄砲は・・・今の時代の鉄砲なのか?)」
300年前の昔では見たことがない物ばかりだと興味を持っているリーダー格の様子に気づいた桜。どうしてロケットランチャーを持っているのか。
それは母親である海野伊織から誕生日プレゼントとして貰った物だ
最初はなんだこれ?と当時幼稚園児でもなかったくらい小さい桜には興味津々の物であった。
毎年、武器を誕生日プレゼントとして渡してくる母親のせいでとんでもない子供に育ったのはいうまでもない
ちなみに桜の誕生日に毎回参加している海野流星は毎回毎回ドン引きしているのは付け足しておこう。
本人に慣れて欲しいが最近、レーザーガンや戦車と規模が年々大きくなっているので慣れようも慣れないのである
父親については不明であるが両親とも現在、海外にいるので実家には祖父母がいるような感じである。
両親がいないことで寂しいという感情があるのかという疑問があると思われるが本人はそこまで気にしていない。両親が何をしようとそれは両親が選択したことだ。
それを反論するほど両親に何もさせたくないとかの感情はない
数年前から海外にいるが中学生の時は海外で暮らしていた身なので保護者の責任を放棄したわけでもない。
高校を能力学園に選んだのは元からの希望だったから寮生活をできる学園を選んだので親から毎月の仕送りやメールのやり取りなどのことをしている
話を戻してレーザーガンやダイナマイトなどリーダー格を驚かすような武器を使用する。
銃刀法違反で捕まりそうだがそれをお構いもなく、遺憾なく、発揮している。こうしてみると親に似ているなと母親を知っている者達から呆れるだろう
「まだまだだ!」
ダイナマイトを大量に空へ投げて爆発させる
周りの反応は
ーーーーー
霜月炎斗VS女郎蜘蛛
「ガハハ!!!この程度ではないはずだろ!」
「本当に面倒な小僧じゃ」
周りを気にするほどの余裕のある戦闘ではないようだ。
この状況を知らない人達から見ると女郎蜘蛛が味方で霜月が敵に見えるような感じであるが1人で覚醒能力者を相手にしているので周りを見るほど余裕はないということには文句はない。
ダイナマイトが爆発した音すら聞こえていないようだ
ーーーーー
村上綾VS龍
「小娘が・・・!」
イライラして多種多様な技を使用する龍を相手にダメージを受けないように竜の攻撃パターンを操作するように戦局を操作している村上
「あの生徒会長・・・爆弾を使っているね。まあ、今は貴方を相手に集中しないといけないから無視無視」
作業をするように戦う村上。彼女からしたら龍は物足りない相手のようだ
「舐めるなよ。小娘!」
「怒っているようだけど感情を制御できずに暴れるのは未熟だね」
煽りをする村上。龍が本気を出しても大丈夫のように対策している。どちらが勝つのかはまだ分からない
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樋口碧VS玉藻前
「なんじゃアレは・・・」
「いつものことだから無視していい」
「アレがいつもの?どうやっているのだこの時代の若僧共は・・・」
2人とも呆れながら戦闘をしていた。
お互い怪我を負うような技を使用していないので膠着状態であるがいつ崩れてもおかしくないバランスであるためどちらか力を解放した瞬間に戦闘のバランスが変わる。
なので、お互いが本気を出せないような環境になってしまったことに後悔している。なので、久我の暴走を見る余裕があるのだ
「会長が頑張っているみたいだからな。このまま、楽しもうか」
「いいじゃろう」
2人の戦闘は続く
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我妻光華VS酒呑童子
「なんじゃ、あの者も楽しいことをしているな」
酒呑童子は久我桜とリーダー格の戦闘を見る。我妻は攻撃を仕掛けるも片手で防がれる
「観戦したいのかしら?」
「いや、見たことがない鉄砲だから気になったくらいじゃ。お主を無視するようなことをしたのは謝るがあの者がそちらの主将か?」
「ええ、そうよ。まあ、性格はアレだけど」
ため息する我妻に酒呑童子は笑う
「男は馬鹿でいいのじゃ。頭が切れるだけの奴はつまらん」
炎を出して攻撃する。我妻はすぐに対応して避けた。2人の戦闘もまだ時間がかかるみたいだ
ーーーーー
どの戦闘も膠着状態に近い状況である。大阪校の生徒か妖怪達かどちらかが動きを見えた瞬間に戦局は変化するだろう
その変化が起きるまでどれくらい時間がかかるのかはまだ誰も知らない
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