オマケ百合
第十二話・玉依 マツリ後日談
ナノマシンを注入されて、考えただけで遠隔対応した機械を動かせる、魔女に見立てた百合サイボーグ&百合魔女のマツリは、百合島施設の食堂で、モーニングルーティンのコーヒーを飲んでいた。
マツリの近くに座った、百合アンドロイドが言った。
「片目を覆っていたナノマシンの金属片……日を追うごとに取れてきましたね」
「注入されたタイプのナノマシンは、一時的なモノで時間が経過すると、体内で消滅するみたいだから……一部が免疫ナノで体に残るみたいだけれど」
マツリに注入されたナノマシンは、機械を操作して魔女に見せかける部分だけを残して、百合サイボーグの要素は消滅して百合魔女の要素だけが残った。
「考えてみたら、百合サイボーグってコンプライアンス的に問題あるから……自分の身体を改造した〝百合サイボーグ開発責任者〟が百合やれば済んだコトじゃない」
マツリは〝百合魔女開発責任者〟からプレゼントされた、魔女帽子の縁をさする。
「少し食堂の空調弱いね」
マツリが、クーラーを見ると空調の強さが変わる。
今のマツリが本気になれば、軍事衛星さえも地上からコントロールできる。
「進化した科学は魔法と同じ……か」
マツリがコーヒーを飲んでいると、百合島総責任者の湯琉 ユリが、片方の目がサイボーグ化した体で食堂に現れて言った。
「見て見て、百合宇宙人が改良したナノマシンを、体にボディブローで打ち込んでもらって……〝少しだけ内部サイボーグ〟にしてもらった、マツリみたいな機械コントロールはできないけれど、二年間はこの状態が続くんだって」
ユリは自分の生身の手足を、いやらしい動きで触る。
「マッドサイエンティストとしては、手足の機械化とか頭蓋骨の上部をクリアーパーツの頭蓋骨に変えて、脳ミソ丸見えが理想なんだけれど……それだと、百合行為するのに邪魔だから、これで妥協した……あたしのお腹の辺り触ってみて接診するみたいに」
マツリがユリの腹部を押すと、明らかに人間の内臓とは異なる異物感があった。
「なんか、臓器が金属のカバーで包まれているような、変な感触が……この形は肝臓ですか」
「そう、それがあたしの肝臓……このくらいが百合行為するには丁度いいみたい、ついでに語尾を不必要に伸ばすクセも無くしてもらった」
ユリがマツリと、百合アンドロイドを抱きしめて言った。
「ねぇ、この後──三人で百合ルームで、百合しない……予約してあるんだ」
百合ルームというのは百合島の施設内にある、ラブホテル仕様の女性専用の男子禁制部屋のコトだ。
マツリが言った。
「三人プレイ……心ワクワクします」
三人は百合部屋に向かった。
百合部屋に入った三人は、さっそく裸になって軽くシャワーを浴びる。
温水シャワーを浴びている、体にメカ線が入った百合アンドロイドに、ユリが質問する。
「機械がシャワーを浴びてもいいの? ショートしない?」
「あたしの体は、防水加工されているので問題ありません……それより、ユリさんやマツリさんの体は?」
「あたしは、大丈夫……そんなヤワな人体改造じゃないから」
「あたしも、大丈夫です……この体は」
そう言ったマツリは、自分の突起物が無い股間を、不思議そうな顔で見下ろす。
◇◇◇◇◇◇
シャワーで汚れを洗い流した三人は、ベッドに移動して互いの唇を奪い合い。
互いの身体を愛撫して、女性同士の快楽を楽しんだ。
「あふッ……百合最高……はぅぅ」
百合島2「男もTS化させて身も心も百合に育成します」 楠本恵士 @67853-_-
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