第36話 30度の亡霊
初夏の5月半ばあたりから9月半ばあたりは、まあ、普通に30度なんて超えるものですから、今さらどうこう言うほどのこともない。
だが今はもう、10月。それも半ばに差し掛かろうとしている時期。
天気予報のサイトを見る。岡山なんてところは大抵晴れで雨なんて降らないと相場が決まっているから、この時期は、そこはそんなに気にしない。まあでも、降りそうになったら気を付けてみますよ、それは。
問題は、天気じゃない。最高気温。最低気温はさすがにこの時期、猛熱帯夜(もうネッタイヤダー)なんてことはないからいいや。しかし、昼間はねぇ、いかんせんハゲではなくて晴れの国なので、どうしてもうPしちゃうものなのですよ。
そうです、うぷ! 人間様じゃなくて、自然様の方が、ね。
となると何じゃ、必然、あったかくなるもの。涼しいというより、ね。いやあ、室内はさすがに涼しくしないと、やって行けません。
今、元号は何や?! 昭和ちゃうぞ、ボケ!
そういうこと。はい。というわけで、最高気温を否応なく気にする日々。
でもまあ、30度なんてもう出ないだろうな。そんなことを思いながら、時々見ます。朝昼晩、いつとなく。晴れる日が多い分、どうしても高め。28度あたりは普通にあります。気が付くと、29度のオンパレード。
そしてこの日曜日の予報は、何と、最高気温30度!
少し早い茅ケ崎じゃなくて、これはしかし、かなり遅い茅ケ崎、涼しい海辺へってことになりそうだぜ。堀ちえみのデビュー曲・裸足の少女風に言うとね。
とはいえさすがに今の時期、上着はさすがにいるのよね、朝夕はとくに。昼はまあなくてもよさそうだけど、あってもそう困らない。ポケットができるから、そこに何やら入れて動けるし。さすれば鞄を持たずに動けることも増えるから。
でも、今どきのこと、この時期はまた春先あたりの春夏物を着ないと、とてもじゃないけどやっていられぬ。冬物は、まだ出せないね。昔なら、それこそ私が中学生の頃なら、9月も終わりごろになったら学生服を着ていた高校生が普通にいたけど、今どきはもうねぇ、下手すりゃ半そでの高校生も多いぞ。まあ、さすがに長袖を着ている生徒も多いけど、上着を着ていない生徒の方が多い。10月になってもまだ、あの高校の生徒は白の制服を着ているぞ。さすがに長袖が増えたけど。しかし紺色の正式な冬用を着ている生徒はまだ今日時点では見かけていないと来ております。冬用なんて暑くて着てられねえ、ってことやね。
そこに来て、私。ワタクシめは、若い頃こそ夏物のスーツを暑い夏でも着て上着もネクタイもしていたけど、この年になると、大儀でね。さすがにポロシャツをワイシャツに変えたけど、ネクタイはまだしていません。ちなみに半そでは一切着ません。まあその、腕がべたついては仕事にならんからや。別に、変な絵が腕や背中なんかにあるわけではないけどね。無論、そういう筋の人でもないし。
というわけで、さすがに残暑とは言いづらいけど、それに近い日が続いている今日この頃でして、あの彼岸花も、バテカケテおるようですわ。生まれる年を間違えたと思っていそうだな。
それもこれも、30度の亡霊の仕業よ。
まあ、天気予報はしょせん予報で、大抵は気づけば下方修正されていくものなのだが、時にこうして、上方修正がされることもあるのよね。
嗚呼恐るべし、30度の亡霊。
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