第17話 何かが起こる

 何気なく、外付けキーボードをたたいた。そして何も考えず、打込んだ。


何かが起こる


 何かが起こる?

 何が起こるのやら。

 しかも、こんなことを書いたのは、このサイトの見出しの欄。そこに、何かが起こると書いてしまったのである。一旦、消した。

 だけど、決して(!)すぐに、気づいた。

「これは、何かを書けという、何かが起きるというテーマで書けという啓示だ」


 そうとなれば、話は早い。これをテーマに、何かを、書けばよいだけの話ではないか。そう考えたら、さあ、とりあえず、頭から書き出してみよう。まずは、こういう文字が出てきた経緯を。

 なので、その通りのことを、最初の一行に書いた。

 ついさっきのことじゃね?

 そう思った人。それ、全く正しい。その通り。というか、それどころか、それ以外の何物でもないというわけで、それがまったくの実態。


 さて、何かが起きるとぶち上げたのはいいけど、何が起きるのだろうか?


 そんなことを言われても、何にもわかんねえよ。というわけで、困った。

 何かが起きる、さあそれは何なのか。


 たとえば今日の昼、アサヒスーパードライを飲むと書いたとしよう。

 そして案の定、散髪でも行った後に飲んだとしよう。

 その予言は、当たった!

 ってことになるわな。

 だけどそれ、本当に「当たった」と言っていいものかどうか。

 確かに、朝書いた通りのことをした(しでかした? やらかした?)のだから、朝思いついた「予言のようなもの」、あくまでも「ようなもの」なのだけど、その通りの事態が発生したと言えないわけでは、ない。

 だけどそれ、予言を自分が意図的に思いついたのであれふとただ思いついたことを書いただけであれ、そのとおりのことを自ら起こすべくアサヒスーパードライをコンビニで買って(別にスーパーやビックカメラの酒売場でもいいけど~これ、見え透いた時数稼ぎのつもり。案外というか、実のところ、ズバリもズバリそうであっても「がっちり!」実態通りだったりする)、あるいはそのアサヒスーパードライの置いてある飲食店に行って、そこで頼んでの話になるけど、いずれにしてもそのアサヒスーパードライとやらを飲んだ、つまり、予言通り飲んだと解釈できる余地は大ありと言えば言い過ぎだけど、普通に無理なく、解釈できるわな。

 これも、予言が当たったといって言えなくは、ないかも。じゃね?


 さて、継続は力なり。


 ということで、毎日、この題でこの作品群に、まあ、別でもいいしカクヨムではなく別媒体でもいいけど、同じことを毎朝するようになって、その思い付き通りを毎日、いや、3日に1回とか1週間に1回程度でもいいけど、それをやってわざわざ実現した日に限ってその媒体に書いたとしよう。


 今日は、ヱビスビールを買って飲む。

 昼過ぎに、ビックカメラで買って楽天ポイントをためて、うちに帰って冷やして飲んだ。

 かくして、予言は当った。


 するとこのとおり、あら不思議。

 私は、預言者の素質があるのではないかと思う人が出て来るかもしれない。誰も思ってくれなくてもいい。自分で思い込んだら試練の道でも行くや良し。それが男のど根性と言えるかといえばずいぶんずれている気もしないではないけどね。

 予言の的中率なんて、いくつも適当なことを言っておいて、外れたことは無視して当たったことを強調していれば、何だかこれ、当たる率の高いものであると相手が勝手に「誤認」とまではいわないにしてもそうと思ってくれる。思ってくれたら占めたもの。これで、商売できるぜ、ってか?

 ここで、今日のこの文章の総括。


 何かが起こる と書いたら、確かに、何かが起こった。

 少なくとも、書いたときには想像もつかなかった文章が一つ、書きあげられた。

 油も食材もないからかき揚げはできていないけどね。ま、食べたくなったらどこかのセルフうどんの店で食べてくればいいや、ってオチで。

 油も食材もなくたって、文章なら、書きあげられました。

 今日も必ず、何かが起きます。何かは、人それぞれですけど。どうせなら、いいことが起きるといいですね。そう思うと、わくわくするじゃん。


 では皆さん、よい一日を。

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