第2話 嗚呼、巨星墜つ

 ついに、その日が来てしまった。

 長嶋茂雄 死す


 長嶋茂雄さんは言わずと知れた職業野球のスーパースター。このお方の登場によって、もはや職業野球ではなくプロ野球と言わざるを得ない時代へと入った。あの三原脩さんも、長嶋に感謝せねばという趣旨のことを何度もおっしゃっていたくらいだからね。

 新人の年にあわや三冠王に迫り、2年目には昭和天皇の御前でサヨナラファールもといサヨナラ本塁打を放ってその立ち位置を完全に確保してしまった。さらにその試合から盟友となった王貞治とともにONというまさに唯一無二なんて言葉も空しくなるほどのコンビで十数年間にわたり職業野球改めプロ野球を大人気スポーツにのし上げた立役者。無論、長嶋さん一人の力でどうなったほど甘くない話ではあるのだが、長嶋茂雄という看板があるとナイトでは実際大違いだったことは言うまでもないのは確かである。

 私自身は阪神ファンであり、しかも幼少期のアイドルは長嶋茂雄ではなく既に王貞治だった。王さんや彼とコンビを組んだ張本勲氏、さらに彼らが選手時代の監督の川上哲治氏については何だかんだで尊敬の対象(尊敬すべき大将!)なのだけどね、長嶋茂雄という人物についてはそういうものとはかなり異質の何かだった。別に尊敬していないというわけではない。

 だけど、何だろうなぁ、特別なワンダフルな人、でした、ってか。

 どこかここかで張本さんの裏番組のアニメネタが入るのは、御愛嬌で。


 長嶋さんが亡くなられて、出向いた先でスポーツ新聞を読みまくった。めったに読むことのないスポーツ報知(=巨人新聞)さえ読んだ。否、これこそは長嶋茂雄のためにある新聞というべきスポーツ新聞。関西の阪神命系列の新聞ではありえないほどの詳しい長嶋情報。たった200円未満で2000円位取れる本になるくらいの情報が得られるなんてこと、今どきないよ。

 でも、そこまでして新聞紙上に遺しておかねばならない事実であり、功績であることは間違いない。スポーツ報知のあまりに詳しい長嶋茂雄情報に、かつて一般紙だったころの報知新聞の魂を垣間見たのは、私だけだろうか。


 ついに、来るべき日が来てしまった。


・・・・・・・ ・・・・・ ・


メル のどの痛みで2日も禁酒中のおっさんにしては、なんか冴えたような、逆に勢いがないような文章になったわね。

名代 抑制のとれた文章といえるほどの出来じゃない。勢いがないという点では当たっているけど、冴えているとは思わん。

メル それより何より、夜は2日連続でヨーグルトだけ、かな❓

名代 うん。なんかね、ヨーグルトが欲しくなった。

メル しかもブルーベリー、だって。せーくん、ひそかに目を養生しようって思ってないわよね。

名代 実は結構意識しておりまするでござりまする。

メル 時代劇の悪代官みたいな言い方ね。

名代 長嶋さんの現役時代はあの手の番組全盛やったな。

メル それはまあ確かにね。あんたの原点の国鉄の全盛期か。

名代 言われるまでもなく、なんだかんだで、国鉄在来線の優等列車の大全盛期と被るわなぁ。大体、長嶋引退の翌年に新幹線が博多まで開業したからね。三原駅前のホテルから見て思ったけど、あの新幹線ってな、並走区間の在来線と合わせてまさに複々線以上の効果をもたらすツールやからねえ。

メル その辺の話も、今度、やろーな。

名代 うん。まあ今日はちょっと夜中の鍛錬やっといた。ほなメル姉、もう一回横になってしばらく休むわ。

メル お大事にね。

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