女子ふたり、昔ちょっとだけ幼馴染で、隣に立ったら恋したんだけど?【完結】
しきもと ホノ🌟
第1章:なんとなく、また会った、
でも、幼なじみ、って呼ぶにはちょっと遠い。
第1話『セツナちゃん?』『──ナユ?』
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『ツナち、起きてる?』
「……うん、まだ、寝れてない」
『……そっか。じゃあ、お願い。顔、見せて』
闇夜に浮かんだスマホの明かり。
私は細い目で画面を見つめた。
画面の奥には彼女の顔。
ビデオ通話の時間は……18時間32分。
私たちは、いつからこんなに繋がってるんだろう。
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制服の裾がまだパリッとしてて、
椅子もちょっとだけ高く感じた。
そんな“新しい”がまとわりついてる朝だった。
入学式の次の日。
出席番号順に並べられた席のちょうど境目、男子と女子のあいだ。
私は、その“間”にいた。
なんとなく、隣の子の横顔に目が止まった。
指が白くて細くて、まばたきのリズムがきれいで。
ちっちゃい耳たぶまで、なぜか気になった。
──でも、どこで見た子だったっけ。
なんか、思い出せそうで思い出せない。
記憶のページがめくれかけて、途中で指をはさまれたみたいな感覚。
だけどその時、“名前を呼びたくなる”っていう衝動だけが、
喉の奥にふっと、残った。
チャイムが鳴って、自己紹介の時間になった。
隣の子が立ち上がる。
「星咲ナユタです。よろしくお願いします」
……え、ナユ?
名前を聞いた瞬間、
記憶の奥から、音と匂いと温度がいっぺんにぶわって広がった。
──ナユ。
ちっちゃい頃、毎日いっしょに遊んでた、あの子。
席に戻ったナユタが、ふとこっちを見て。
目が合った瞬間、ちょっとだけ首をかしげて、笑った。
「……セツナちゃん?」
その声に、胸の奥で、なにかがふわって開いたのがわかった。
音もなく、でも確かに。
「──ナユ?」
あの頃みたいに。
でも、あの頃とは違う“名前の呼び方”で。
もう一度、“はじめまして”をやり直した。
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──ここまで読んでくれて、ほんとうにありがとうございます!
ちょっとでも“いいな”って思ってもらえたら、
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一言でも、好きなシーンでも、ぜひ気軽に教えてください🫶
🌟セツナより:「え、最後まで読んでくれたとか、それ優勝じゃん。ありがとね」
🌟ナユタより:「ちょっと〜〜!いいねとかブクマとか、してくれたら全力で拝むんだけど!?コメントあったら泣く♡」
──また、次の話でも、うちらの空気に会いにきてくれたら嬉しいな🌸
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