けだるい朝、少し空いた窓、揺れるカーテン
@Q---No_9---
あー子の朝は遅い
朝が苦手だ。
ぽやぽやする頭と離してくれないベッドが苦手だ。好きだけど。
休日の朝はそんなぽやぽやを楽しんでいたのに、着信音が待ったをかけてくる。
果てしない眠気が応答ボタンへ伸ばす指を邪魔するが、最近よく聞く着メロで少しだけ眠気が覚めた。
『...しもしっ!あー子っ!?ごめんこんな朝早くに!でもちょっと急ぎなのよ!』
「んー...からねっ...ち...zzz」
『あー待って待って寝るんじゃないわよ!ちょっとこれ!これ見て!』
ビデオ通話がスタートし、彼女の服の選定が始まった。どうやら昨日目星をつけていた服に穴が空いていたことに気づいたらしく、急遽選び直しとなったらしい。
「それならぁ〜...左の白の方が...唐音っちの...イメージにぃ...zzz」
『そっ、そうよね!やっぱりそうよねそうするわ!ありがとあー子!あとごめん朝ダメなのに頼っちゃって!今度なんかお礼するわ!じゃあ急いでるから!ほんとありがと!』
ぷつりと慌ただしく切れた通話。その後の朝特有の静寂でその余韻が際立つ。
スマホを握ったまま枕に顔を埋めて、ふと考える。
彼女はきっと楽しい1日を過ごすんだろうな。確か猫カフェに行くとか言っていたっけ。
猫と戯れ、また彼の前で全方位にツンデレる彼女を想像して少し笑みがこぼれる。
最近自分には少し素直な感情表現をしてくれる友達に、今日も幸せでいてほしいと誰にともなく祈ってみる。
友達に起こされる朝は、好きかもしれない。
けだるい朝、少し空いた窓、揺れるカーテン @Q---No_9---
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