新居サービス

夕日ゆうや

サービス♡ サービス♡

 俺は事故物件から出て、新居に向かっていた。

 今度は新居サービスというのがあるらしい。

 試しに借りてみた。

 新居に引っ越しが終わると、俺は一息吐く。

 引っ越し業者さんもなかなかいい働きをしてくれる。

 丁寧な対応に脱帽した。

「あとは嫁でもいれば……」

 ピンポーンと玄関のチャイムがなる。

 きっと待っていた家電でも届いたのだろう。

「はーい」

 俺は玄関を開ける。

 そこには見慣れない美人さんがたっていた。

 腰まで伸びた赤茶けた髪。くりくりとした瞳。形のよい唇。

 白いTシャツに、黒いプリッツスカート。その上着はピンクのカーディガン。

「よろしくお願いします。愛野あいのさん」

「ええと。キミは?」

「はい。わたし、魔林まばやし良菜らなです。新居サービスの家政婦です♪」

「かせいふ?」

 どういうことだろう。

「ええっと。お金とる?」

「いえ、無料です♪」

 それはそれで悪い気がするけど。

「大丈夫です♪ 年会費も全て無料です」

「契約書を確認するから待って」

「はい。待ちます」

 良菜さんを待たせ、書類を確認する。

 確かに記載されていた。

「じゃ、よろしく頼むよ」

「はい♪」

 しばらく家事をして帰っていく良菜。

 そしたら隣の住民にその姿を目撃されてしまった。


 しばらくして、どうやら俺が良菜さんを連れ込んでいるという冤罪を受けることとなるのだが、それはまた別のお話。

 俺は良菜さんと一緒に生活することとなった――。

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新居サービス 夕日ゆうや @PT03wing

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