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 その後、ゲルマニアを中心とした枢軸側は合衆国とソウィェートの参戦により瓦解した。


 終戦間際、ゲルマニアは大陸間弾道弾を開発・実用化し、ロンデニウムに向け使用。

 これは成層圏から数秒で目標に向かい飛翔する超音速兵器であり、当初アルビオン側は自分達が何をされたのかも把握できなかった。

 だが、この新兵器がロンデニウムを焼き尽くすより先に、ゲルマニアの首都ベルリンが陥落。欧州戦線は終わりを迎える。

 その後、合衆国が放った核爆弾がイアポニアの都市を二つ、その火球で焼き付くし、この戦争は終わった。


 終戦の喜びもつかの間、ゲルマニアで行われていた強制収容所の全貌と、被収容者ならびにその作業従事者に対する非常に合理的な人間性の剥奪の仕方が明るみに出たことに世界は衝撃を受ける。

 また、大陸間弾道弾並びに宇宙開発と核兵器、この二つの新兵器が齎す、世界中を標的にしたダモクレスの剣の出現が新たな睨み合いと東西両陣営の悪魔化を促進させることとなった。


 特に、ゲルマニアのプロパガンダの巧みさとホロコーストの合理性から知識人ならびに表現者から知性と人間性への絶望が噴出し、若者は新たな薬物を用いた無軌道、或は虚無主義に走ることになる。

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