其の二 集められた参加者
「何、ここ…」
夜の街に、一人の少女の声が響く。
「ええ、とても不思議ですよね。」
背後から聞こえる声。
だが、気配は感じなかった。
「あなた、誰?」
「はじめまして。私は
彼女、透堂明日香はニッコリと微笑む。
その顔からはまるで危機感というものを感じない。
この状況、ただ場所を移動しただけであって、別に大したことはないという認識なのかしら?
…いや、流石にそれはないわよね。
「…私は
「よろしくお願いします、マイさん。私の能力は
透明化って、気配も消せるの。随分便利な能力ね。
だがその能力を持っていたところで、この状況を打破できるとは到底思えない。
まあ、私も同じだが。
「やっほ〜!みんな、集まってくれてありがとう!」
突如として響く少女の声。
「はじめまして、あるいは久しぶり!私はスノー、今回のゲームマスターだよ!」
スノーと名乗る少女は、闇空に浮かんでいた。
「う、浮いてる…!?」
近くで誰かが呟く。
なるほど、無能力ということね。
「まず、説明させてもらうね!ここはとある無人惑星の無人島!キミたちは選ばれた参加者だよ!」
"参加者"という単語に何人かが反応する。
「参加者…?」
「そう、今から始まるのはデスゲーム!15人ずつの2チームで殺し合ってもらうよ!」
デスゲーム?何を言っているの、あの女は。
殺し合いなど、バカバカしいにもほどがあるわ。
そんなの、人知を超えた存在でなければ実現不可能…
人知を超えた存在?
「…いや、まさかね…。」
「詳しくは貸与スマートフォンを見てね!じゃ、十分後にスタート!」
少女の姿が見えなり、自然と沈黙が訪れる。
たった数分間が一時間のように感じられた。
teamA生存者 15人
死亡者 0人
teamB生存者 15人
死亡者 0人
もうすぐ、ゲームが始まる。
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