第31話 一生、君だけを守りたい

ある静かな夜。

ふたりで歩く夜道は、街灯の柔らかな光に包まれていた。


「しの、話があるんだ」


彼の声に、胸が高鳴る。


「なに?」


佐倉くんは立ち止まり、僕の手をぎゅっと握った。


「ずっと一緒にいたい。今まで以上に、これからの人生、全部君と歩きたい」


ポケットから取り出した小さな箱を開けると、輝く指輪が現れた。


「しの、結婚してください」


涙があふれそうになって、言葉が震える。


「うん…大好き、ずっと、ずっと一緒にいて」


彼はそっと僕の額にキスをして、

僕たちの未来を、やさしく包み込んだ。

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