謎を解きたいなら彼女を信じてはいけない。探偵ではなく魔女なのだから

物語が進むにつれ開示されていく謎を紐解くための情報と、登場人物たちの個性や関係性。
2つの軸がきれいに噛み合っているから、登場人物たちのやり取りを楽しみながら謎解きに挑める。そんな怪異と現実が混ざり合ったミステリーだった。

読者は探偵役であり魔女たる″近″に謎解きを披露されるだけでなく、彼女に騙されないように物語を読み進めねばならないということが一話を読めばわかるだろう。

魔女を疑いながら物語を読み進め、謎が解体される最後の瞬間まで、用心することが肝心だ。