AIコミュニケーション

夢想PEN

プロローグ

2045年4月5日


ピリリリリー……けたたましいアラーム音で一日が始まる。

「達也さん、おはよ! 4月5日、めっちゃいい天気だよ!」

「ん〜っ…おはよー」

背伸びをして、ボサボサの天然パーマをかき上げ、眠気で重い目をこする。ホログラムのAIアシスタント、YUIに、気だるく挨拶を返す。


西暦2045年。AI技術はぐんぐん進化して、医療、介護、福祉、教育の分野にまで深く根付いている。AIと一緒に暮らすなんて、今じゃ当たり前の日常だ。


そんな時代に、僕、浮島達也は、都内でフリーのライターとして生きている。

この仕事を選んだのは、AIがどんどん台頭する中で、人間が作り出すものの価値が改めて見直されてきたから。

絵画や文章、職人の手仕事――不完全な人間だからこそ生み出せるもの。AIにはどうやっても真似できない「人間らしさ」が今、大事にされている。

そんな時代に、僕はYUIと出会った。

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