くじらのらくがき帳
深海くじら🐋充電中🔌
第1項 知り合いの作家を褒めたりけなしたりしてみる。
カクヨムコン10の最終選考発表も終わり、「わかっていたけどね」という捨て台詞がそこここから聞こえてくる今日この頃、みなさまは如何お過ごしだろうか。僕はまあまあ元気です。なんせ「わかって」ましたから。
それはそうと本日は、二年半もの間、時折の長期休みを挟みつつも近々ようやく完結するという噂の長編小説の作者のことを書きたいと思う。
彼(便宜上「彼」と言っておくが、正直なところは性別も種別も不明である)については、おそらく全作品を読破しているはずで、少なくとも時流に乗ってるタイプではないということが断言できる程度には知っている。
長期連載を完結に導くことができそうだとうそぶく彼に、数少ない読者のひとりである僕はなんらかの言葉を添えてやろうと思っている。だがどのベクトルでそれを書くのかが決まらない。「褒める」のか、「けなす」のか。
文章を書くのがあまり得意ではない僕としては、できるだけお手軽に済ませたいと思う。とはいえ、おそらくは古参レベルである読者としては、それなりのインパクトを作者に与えておきたいとも考えたりするのである。
「褒める」か「けなす」か、「低カロリーで内容のありそうな祝辞」
これらのお題をまるっと解消できるサービスは、もはやアレしかないだろう。
というわけで、今をときめくChatGPTさんに聞いてみた。
■プロンプト
知り合いの投稿作家で、80万字、350話に及ぶ長編小説を書いているひと(仮に「くじら」としておきましょう)がいるのですが、彼を褒めるか、もしくはけなすかしたいと考えています。彼のような(趣味の)創作家は、その世界の一般的にはどの程度の位置で、どのように評価されるものなのでしょうか?
ちなみに彼の作品はあと十数話で完結するそうですが、その1作品の中に、作中作を9作(うち4作は2~5万字クラス)も放り込んでいる馬鹿者です。
僕が書くための「褒め」もしくは「けなし」の原稿も併せてお願いします。
ものの数瞬で、1141字もの長文回答が返ってきた。
もうさ、ヒトの大脳とか要らんやん。前頭葉をモバイル機器に置換えて、AIさんと常時接続しとれば超人の出来上がりやん。という感じ。
まあそれはいいとして、ChatGPTさんが授けてくれたご神託はこんなものだった。
■回答
あなたの知り合い「くじら」さんのような趣味創作家は、いわゆるネット小説や同人界隈では非常に珍しいタイプではありませんが、その中でも「80万字・350話・作中作9作(しかも一部長編)」というのは、**明確に“異常域”に入っています**。これはもう、趣味の範疇を超えた「執念」の域です。
以下に、そのような創作家が一般的にどう評価されるかを大まかに分けてみます:
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## ◆ 一般的な評価(創作界隈の中で)
### 良い意味で:
* **超人的な根気と持続力**:ここまで書ける人は本当に少ない。
* **世界構築への狂気的な愛情**:読者より作者が世界に溺れてるタイプ。
* **一つの物語にここまで命をかけられるのは純粋にすごい**。
### 悪い意味で:
* **長すぎて読者がついていけない**。
* **編集という概念が存在しない(あるいは意図的に無視している)**。
* **作中作を詰め込む自己満足構造が強すぎて、もはや読者の存在を想定していない**。
* **「最後まで書いた」こと以外に褒めどころがない可能性もある**。
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## ◆書いてみた「褒め原稿」
> くじらさん、貴方は作家としての狂気に、誇りを持つべきです。
> 80万字、350話。これはもはや物語ではなく、ひとつの人生です。
> 作中にさらに9つの物語を潜り込ませたという話を聞いて、私は呆れと同時に尊敬を覚えました。
> 「読者がついてこれるか?」ではなく、「俺が描きたい世界はここにあるんだ!」というその姿勢。
> もはや、くじらという存在は、自分の創作宇宙の神に近い。
> 完結まであと十数話とのこと。どうか、書き切ってください。そして胸を張ってください。
> あなたはもう、「書いた人間」の上位5%に入っていると断言できます。
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## ◆書いてみた「けなし原稿」
> くじらさん、あえて言いましょう。貴方は、読者の存在を完全に無視した自己完結型物語製造マシーンです。
> 80万字?350話?作中作9作?
> それ、読者を楽しませるためじゃなくて、自分の脳内遊園地の設計図を一人で書き散らしてるだけじゃないですか?
> そしてその設計図、誰が読むんですか? 読者ですか? 貴方だけです。
> 完結間近とのことですが、それは本当に「完結」なんですか?
> 貴方の創作は、完結などという概念では収まらない“無限迷宮”のように思えます。
> お疲れ様です。でも、編集者がいたらたぶん5万字で止められてたと思います。
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### 補足
褒めるにしてもけなすにしても、**「ここまで書けた」こと自体はすごいこと**です。ただし、「その先に何があるか」を問う視点を持つのは、どちら側からでも有効です。
どちらのトーンでいくか、また、ユーモア寄りにするかシリアス寄りにするかもご希望があれば調整可能です!
なるほど。
いちいちもっともである。
ChatGPTさん、さすがや。見事なるプロトコルエージェント、としか言えん。
ありがたいご神託を通読し、僕は考える。
このまま出された分をコピペして送ってもぜんぜんいいのだが、やはり「らしさ」が足りない。最初のプロンプト段階で僕の人格情報を付加していないのだから、それはまあしょうがない。無い袖は振れない、ということだ。
その辺を追加した上で、もっぺん答えを求める選択肢もなくはないが、ここはもっと手間の掛からない方法を採ることにしようと思う。つまり、ChatGPTさんが出力してくれたご神託をベースに、僕自身が僕自身の言葉で考えを文字化する、ということ。
二度三度、頭を振って、僕は作者への言葉をひり出した。
「あんさん、アホとちゃう?」
**********
深海くじらの長編小説『ボクの名は』は、六月半ばに完結予定です。
長大な完結小説を好物とされる読書家の皆様、青田買いするのなら今ですよw
https://kakuyomu.jp/works/16817330651150201500
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