公爵令嬢のサフィールを中心に、登場人物たちのあたたかさを感じる物語です。自分も優しくされているようで、ホッと癒されてしまいます。料理の描写も素晴らしく、リゾットがめちゃくちゃ食べたくなるので注意が必要かもしれません。
主人公アルヴィーの、これまでの境遇が悲惨です。アルヴィーには幸せになってほしい!
公爵令嬢であるサフィールの人柄を隠しきれていない姿が冒頭からチラホラと見られ、1話を読んだだけで安心して次のページへと手が伸びます。それは「猫被り」というワードが持つネガティブなイメージによるものなのかもしれません。そうしなければ「良くない」面が他人に見えるから。他人から「良く見られたい」から猫を被るのだと思います。では――その隠した側面すら、魅力的だったら?そんな令嬢に拾われた主人公が幸せを知る物語と、初めから書いてありましたね。