Iさんが小学生の時の話。

夏休みの宿題で地元の土地について調べるように言われたIさんは、お爺さんに変わった名所はないか聞いてみたのだという。


車に乗せられてたどり着いたのは何の変哲もない河川敷で、記念碑どころか看板も見当たらなかった。


お爺さんは特に何事もない様子で川を指し、

「むかしな、食べ物が無かった時代はこの辺によく子供が置いて行かれてたんだわ」

と呟いた。


「…じいちゃん、いつもの雑談みたいな調子で言ってたし、俺もバカだったからさぁ。特によく考えないでメモと写真とって提出しちゃってたんだよね」


Iさんの祖父は数年前に亡くなっており、件の河川敷の場所もIさんは忘れてしまったのだという。

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