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梅雨の夜、螢は光る

梅雨の夜、螢は光る

或 るい

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★15
5人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 猫宮 秋
    231件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    大事なのは「正体」ではなく、きっとその「想い」

    何も知らない相手からの無責任な誹謗中傷。
    現実では表面を繕ってばかりの様々な人間関係で、心が疲弊する。

    恐らくは誰しもが一度は経験したことがあるだろう。

    何かに安らぎを見出したなら、それにどっぷり浸かっても何もおかしなことは無い。

    この物語の主人公も、そうして深夜のチャットルームに安らぎを見出した一人である。
    そこで出会った「カゲロウさん」との優しいやりとりに、段々と心を開いていく。

    どこか物悲しい雰囲気のある文章で、一人の女性の心の動きを繊細にもしっかりと表現している。

    やっと見つけた平穏。そこに不穏な噂を聞く。
    あるハッカーにされた忠告。変化したカゲロウさんの様子。

    出会いと別れ、その経験からくる人の成長を、つぶさに描いた作品です。

    自らの人生を振り返り、出会いというものについて改めて考えさせられました。

    • 2025年6月3日 09:31