第8話
海里高校には国際教養学科がある。
だから英語は勿論、中国語や韓国語の勉強も出来る。聖佳が母子家庭でバイト三昧にも関わらず、私立に行っているのもそれが理由だった。
学園には理事長がいる。
同級生に泊里修哉と言う生徒がいる。彼がその理事長の息子である。修哉は、相当なイケメンで、然も理事長の息子である事を鼻に引っ掛ける事もない。そんな彼を学園の女子が放っておくはずもなく、入学当時から毎日のようにアプローチを受けている。
そして今日もまた……
「泊里君、私、入学した時からずっと見ていました。私と付き合って下さい」
告白を受けているのは、泊里修哉である。
「ごめんね。実は俺には婚約者がいるんだ」
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